研究課題/領域番号 |
13770844
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
水谷 明男 大分医大, 医学部, 助手 (20260739)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 虚血再灌流後急性腎不全 / 低分子ヘパリン / ヘパリン / 活性化白血球 / MPOactivity / TNF-α / インターロイキン-8 / PGI2 |
研究概要 |
左腎臓摘出したウイスターラットの右腎動静脈に40分間の虚血再灌流を施行しモデルを作成し,sham-operation(虚血再還流未施行)、生理食塩水投与、低分子ヘパリン(300U/kg)投与、ヘパリン(300U/kg)投与、白血球枯渇モデル(活性化白血球の関与を明確にするため実験2日前にナイトロジェンマスタードを静脈注射施行)ラット群に分けた。各薬剤は再灌流30分前に静脈内投与した。腎機能の指標として測定した血清BUN、クレアチニンは再灌流後24時間でピークを示した(生理食塩水投与群)。そこでこの時点での各群の評価を行った。生理食塩水群に比べ、低分子ヘパリン及び白血球枯渇モデル群では有意に低値を示したが、ヘパリン群では有意な変化を認めなかった。凝固機能をFDPで評価したが、再灌流24時間後にshamと比べ生理食塩水群では有意な上昇を認めた。これを低分子ヘパリン、ヘパリン及び白血球枯渇モデルでは有意に抑制した。再灌流24時間後の組織学的検索では生理食塩水群では、shamに比べ、outermgdullaの広範な尿細管壊死、血管内鬱血及び白血球の集積が認められた。低分子ヘパリン及び白血球枯渇モデルでは、有意にこれを改善したが、ヘパリンではこれを認めなかった。 以上よりこのモデルでは白血球の活性化が重要な役割を担っており、また低分子ヘパリンはこの腎障害を有意に改善するが、これは低分子ヘパリンの持つ抗凝固作用に依存するのではないことが明らかとなった。生理食塩水群で悪化した腎血管透過性、腎組織血流、腎組織MPOactivity、TNF-α及びインターロイキン-8は低分子ヘパリン及び白血球枯渇モデルでは、有意にこれを改善したが、ヘパリンではこれを認めなかった。腎組織6-keto-PGF1αは生理食塩水群に比べ、低分子ヘパリン群では有意に高値であった。 以上より低分子ヘパリンはPG12産生を元進し、サイトカイン産生の抑制を介して白血球の活性化を抑制し、その結果腎組織血流を増加させ、この腎障害を軽減する可能性が明らかとなった。
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