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農薬パラコートの生体内解毒機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13770861
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関金沢医科大学

研究代表者

島田 ひろき  金沢医科大学, 医学部, 講師 (60278108)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードパラコート / パラコート-モノピリドン / NADPH-シトクロム P450 リダクターゼ / シトクロム P450 / ポストミトコンドリア画分 / ミクロソーム / サイトゾル / α-トコフェロール / 薬物代謝酵素系 / NADPH-シトクロムP450リダクターゼ / シトクロムP450 / ミクロゾーム / フェニトイン / フェノバルビタール / リファンピシン
研究概要

13年度の研究成果より,マウスにおいてパラコート(PQ)解毒系として,肝臓の薬物代謝系酵素(NADPH-cytochrome P450 reductaseおよびCYP3A,2B)が働いていることがin vivo実験で明らかとなった。そこで,本年度はPQ代謝経路がどの様に関わっているかを更に詳細に明らかにするため,マウス肝ホモジネートよりポストミトコンドリア画分,ミクロソーム画分およびサイトゾルを調製し,in vitroでのPQ代謝活性を測定した。
マウス肝ホモジネートをPQとNADPHとともに反応させると,PQが減少し,代謝中間体であるparaquat-monopyridone(PM)が生成した。CYP3A阻害剤であるtroleandomycinはPQの減少を抑制し,PMを増加させた。また,PMはミクロソーム画分ではなくサイトゾルで生成していた。フェニトインによってマウス肝のCYP3Aおよび2Bを誘導すると,ポストミトコンドリア画分でのPM生成が減少したが,サイトゾルでは変化が見られなかった。これらの結果より,PQはサイトゾルでPMとなった後,小胞体薬物代謝酵素系によって水酸化解毒されることが明らかとなった。
これまでに我々はPQ毒性発現がミトコンドリアにおけるフリーラジカル生成によるものであること,細胞膜透過性フリーラジカルスカベンジャーが毒性を抑制することを明らかにしている。そこで次に,リファンピシンやフェニトイン処理によってCYPを誘導したマウスにPQを投与し,引き続きフリーラジカルスカベンジャーであるα-トコフェロール(α-T)を繰り返し静注投与した。その結果,PQ単独投与では生存率が40%だったのに対し,CYP誘導とα-T投与によって100%にまで回復した。
以上のことから,PQ中毒においてCYP誘導とα-T投与が有効な治療となりうることが強く示唆された。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Shimada, H.Furuno, k.-I.Hirai, J.Koyama, J.Ariyama, E.Simamura: "Paraquat detoxicative system in the mouse liver postmitochondrial fraction"Archives of Biochemistry and Biophysics. 402(1). 149-157 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] K.I.Hirai, E.Shimamura, J.Koyama, H.Shimada: "EF-TEM finding of new anticancer agents to produce suicidal free radicals in initochondria"ICEM-15 DURBAN. 537-538 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 内海耕慥, 井上正康: "新ミトコンドリア学"共立出版. 434 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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