研究課題/領域番号 |
13770906
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菊池 昭彦 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10280942)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | ヒツジ / 超音波造影剤 / 胎盤 / 血流 / 羊 |
研究概要 |
本研究の目的は周産期領域における超音波造影剤の臨床的有用性と安全性について検討することであり、妊娠ヒツジを用いて超音波造影剤(レボビスト)を母獣に投与し、ヒツジ胎盤超音波像に対する造影効果、ならびに胎児に対する影響について検討した。 妊娠130日前後のヒツジを対象として胎仔慢性実験モデルを作成した。ハロセン気管内麻酔下に帝王切開を行い、胎児の一部を子宮外に露出させ頚動・静脈カテーテル、頚動脈・臍動脈血流計プローブを装着、胎仔を子宮内に還納した後、子宮壁及び腹壁を縫合する。母獣には頚静脈カテーテルを留置した。手術侵襲から回復した後、胎仔動脈圧、心拍数、頚動脈・臍帯動脈血流量の連続記録を行った。 母獣頚静脈カテーテルよりレボビスト1Vを注入し、胎盤超音波像の変化、及び胎児生理機能の変化について検討した。胎盤の超音波像は注入により白色調が増す傾向が印象があったが、明らかな変化とはいえなかった。注入前のデータは胎児頚動脈血液ph7.309、臍帯動脈血流量175.9mL/min、頚動脈血流量95.8mL/min、心拍数170.1bpm、血圧59.8mmHgであったのに対し注入1分後では胎児頚動脈血液ph7.349、臍帯動脈血流量173.1、頚動脈血流量92.2、心拍数168.1、血圧60.3であり、5分後では臍帯動脈血流量194.0、頚動脈血流量98.0、心拍数201.7、血圧56.4であった。5分後には臍帯動脈血流量、頚動脈血流量、心拍数が増加する傾向が認められたが、有意な変化ではなかった。 以上の結果より、レボビスト1Vの母獣投与の胎児に対する影響は明らかではなかったが、胎盤造影効果も明らかではなく、投与量を変えて検討する必要があると考えられた。
|