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子宮内膜の増殖と分化および癌化における性ステロイド受容体転写供役因子の関与

研究課題

研究課題/領域番号 13770911
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 産婦人科学
研究機関信州大学

研究代表者

伊東 和子  信州大学, 医学部, 助手 (40303458)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードエストロゲン受容体(ER) / プロゲステロン受容体(PR) / 子宮内膜 / 子宮内膜癌 / co-activator / エストロゲン受容体 / プロゲステロン受容体
研究概要

1 正常子宮内膜はエストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PR)を通して性ステロイドによる増殖調節を受けているが、この機能発現には受容体転写供役因子の関与が指摘されている。今回の研究では性ステロイド受容体転写供役の因子のうち、co-activatorとしてCREB binding protein(CBP)およびsteroid receptor coactivator-1(SRC-1)、co-repressorとしてはsilencing mediator for retinoid and thyroid-hormone receptor(SMRT)、nuclear receptor corepressor(N-CoR)の発現を免疫染色によって観察し、同時に、ER/PR、増殖マーカーであるKi-67との発現を比較検討した。この結果co-activatorであるCBP,SRC-1は性周期を通じて特に増殖期により強く染色される傾向を示し、ER/PR、Ki-67との相関が観察された。また免疫沈降法によってCBP、SRC-1はERとの複合体を形成していたことから、これらの分子がエストロゲンによる細胞増殖に関与している可能性が示唆された。一方、SMRT、N-CoRの発現は局所的でありその機能的な意義は不明であった。これらの所見はThe Journal of Endocrinology and Metabolism 88(2):871-878,2003に掲載された。
2 次に子宮内膜増殖症(36例)、子宮内膜癌(55例)におけるこれら性ステロイド受容体転写供役因子の発現を免疫染色によって観察・検討した。増殖症ではCBPとSRC-1の発現は正常内膜増殖期とほぼ同等であったが、corepressorであるN-CoRの発現も増強しており、これが増殖症におけるKi-67が増殖期内膜より低値であった一因となっている可能性が示唆された。内膜癌では各因子の陽性例がCBP;49例(89%)、SRC-1;48例(87%)、N-CoR;13例(24%)、SMRT 15例(27%)であり、SRC-1陽性例は有意に高分化型癌に多く、SMRT陽性は有意に低分化型癌に多かった。しかしながらこれらの共役因子の発現とER/PR、Ki-67の発現には明らかな相関は見られず、また、予後因子としての意義もみられなかったことから、内膜癌においては共役因子がステロイドの効果発現に強く関与している可能性は低いと思われ、これがER/PR陽性の子宮内膜癌の増殖がしばしば性ステロイドに反応しない原因の一つである可能性が示唆された。現在これらの所見を投稿準備中である。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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