研究課題/領域番号 |
13770927
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
奈須 家栄 大分医大, 医学部, 助手 (30274757)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 子宮内膜間質細胞 / cytokine network / chemokine / IL-4 / IFN-γ / IL-13 / TNF-β |
研究概要 |
これまでの研究成果を基に、子宮内膜間質細胞におけるケモカイン産生の調節因子についてさらに検討を行った。子宮内膜にはマクロファージ、リンパ球などが存在しており、TNF-α、IL-1β、IL-4、IL-6、IL-8、IFN-γ、TGF-βなどの多様なサイトカインを産生する。また妊娠時には、胎児成分である絨毛細胞が子宮内膜内に浸潤し、同様に多種のサイトカインを産生する。これらのサイトカインは子宮内膜間質細胞に対して、直接的に作用する。我々は、炎症反応などの免疫反応を制御する作用を有し、絨毛細胞から分泌されるIFN-γが、子宮内膜間質細胞からのIL-6、MCP-1、M-CSFの産生を促進する一方で、IL-8の産生を抑制することを報告した。またplatelet-activating factor、IL-1β、TMF-α、lipopolysaccharideによりIL-8、MCP-1、RANTES、MIP-1αの産生が亢進することも報告した。本研究期間内には、特に免疫反応を制御する作用を有するTh1/Th2サイトカインに着目し、子宮内膜間質細胞のケモカイン産生に対する効果について検討を行い、以下に示す結果を得た。 1.Th1/Th2サイトカインとして、IL-2、IL-4、IL-13、TNF-βに注目し、これらのサイトカインが子宮内膜間質細胞のケモカイン産生に及ぼす効果について検討したその結果、IL-2は子宮内膜間質細胞のケモカイン産生に全く影響しなかった。IL-4およびTNF-βはIL-8およびMCP-1の産生を増強した。IL-13はIL-8の産生を抑制したが、一方MCP-1の産生を増強した。 2.IL-13の作用は、中和抗体の添加により、抑制された。 3.ENA-78、IP-10、GROαが子宮内膜間質細胞から産生されることを、ELISA法、RトPCR法、Northern法により確認した。 4.ENA-78、IP-10、GROαの産生はLPS、IL-1β、TNF-α、IFN-γなどの刺激により増強した。
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