研究課題/領域番号 |
13770956
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西池 季隆 阪大, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (90283762)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 前庭 / 脳磁場 / 加速度 / 島 / 耳石 / 大脳皮質 |
研究概要 |
サルを用いた電気生理実験により、身体の水平回転に伴っておこる回転加速度は半規管によって受容され最終的には大脳皮質に存在する前庭野(PIVC)に投射することが明らかとなった。一方、直線的な加速度は耳石器によって受容されるがその大脳皮質内投射部位は不明である。我々は視覚刺激を利用して擬似的な直線加速度感覚を合成し、脳の誘発反応磁界を計測した。さらに直線加速度感覚に関与する大脳皮質部位や反応の時間経過を解析した。加速度刺激とコントロール刺激を比較した際、加速度刺激では左島後部及び右のArea 7で有意に活性化みられた。従ってこれらの部位は加速度情報の処理に関係した部位と考えられた。島後部はPIVCの相同体であると考えられた。脳内直線加速度感覚の合成には、PIVCおよびarea7が重要な役割を果たすと考えられた。また島後部における神経活性化は比較的早い段階で起こるが、500msec以内に抑制される。一方Area 7の活性は500msでは終わらずにさらに持続する傾向があった。Area 7は連合野であり、空間認知に関係していると考えられる。本実験の時間経過より、加速度情報はまずPIVCに入力され、続いて連合野であるarea 7で処理される可能性がある。一方、コントロール刺激ではむしろMT/MSTで有意に活性化がみられ、この部位は図形の変化処理に関係していると考えられた。コントロールとして用いた視覚刺激は上記のPIVC-area7の経路とは別経路でMT/MSTに入力されると考えられた。
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