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空間認識における耳石器の役割について

研究課題

研究課題/領域番号 13770992
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関日本医科大学

研究代表者

嘉村 恵理子  日本医大, 医学部, 助手 (10291717)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2001年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワード空間認識 / 耳石器 / Subjective Visual Horizontal / 眼球運動
研究概要

我々の中枢神経には、視覚、前庭覚、体性感覚などからの情報を統合してつくられた、空間座標が存在すると推測されている。ヒトは常に変化する外部からの入力を、この空間認識に照合しながら、空間認識を維持しているものと考えられる。
本研究では、ヒトの空間認識が重要な役割を果たすと考えられるSubjective Visual Horizontal(SVH)を健常者に対して行った。またSVH中の眼球運動を記録、解析し前庭覚の役割について検討した。
SVHは視標を動かしながら、自覚的な水平を推定する実験である。本実験では健常者11人を対象とした。暗所下に、眼前の線条の視標を自覚的水平に一致させるよう指示し、垂直位、右傾斜位30°、左傾斜位30°の各体位で反復して施行した。同時に、被検者左眼に装着したCCDカメラから眼球運動の記録、解析を行った。
SVHの平均誤差は、垂直位1.09°±2.07°、右傾斜位2.08°±6.81°、左傾斜位5.31°±7.59°であった。傾斜位での誤差は傾斜方向、傾斜と反対方向のいずれにも見られ、一定の傾向は示さなかった。傾斜に対する前庭眼反射(眼球反対回旋)はすべての症例で見られた。しかし、SVHの誤差と眼球反対回旋とは一致しなかった。また実験中の眼球運動は水平運動が主体であり、回旋運動はほとんど認められなかった。
健常者の垂直位における空間認識は極めて正確であった。また体位を傾斜することにより、SVHの誤差は増大し、その変化には個人差が認められた。従来、SVHにおける誤差には耳石器刺激から生じる眼球反対回旋(Ocular-Counter-Rolling, OCR)の影響が推測されていた。しかし、本実験ではSVHとOCRの間に相関は認められず、その関与は否定的であった。また実験中、眼球反対回旋は一定であり、視標を見る動きの他に、明らかな眼球運動は認められなかった。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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