研究概要 |
網膜血管閉塞性疾患に対する治療として、硝子体手術の際に網膜血管内へ直接、治療薬(組織プラスミノーゲンアクチベーターなど)を投与する方法を検討するため、ウサギを用いて、網膜血管カニュレーション実験を行なった。 実際には、直径1mmのガラス管を用い、網膜血管に刺入できる形にマイクロピペットを自作した。麻酔したウサギの頭部を固定し、強膜切開創からマイクロピペットを刺入し、網膜血管に刺入し、生理的食塩水を注入し、カニュレーションを確認した。この方法と結果については、第18回眼微小循環研究会のシンポジウムで講演した。同様に、その成果を雑誌(「網膜静脈閉塞症に対する治療研究 -網膜血管外科を目指して-」 眼紀 53:331-334,2002)に報告しており、さらに発展した内容については現在、投稿中である。 今後はこの方法を発展させるため、以前に当教室で開発した、トロンビン滴下による実験的網膜静脈閉塞症モデルなどを用いて、実際に治療薬(組織プラスミノーゲンアクチベーターなど)を注入し、その効果と組織に対する傷害などについて、組織学的に検討する予定である。
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