研究課題/領域番号 |
13771011
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
若林 毅俊 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (90302421)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | BH3-only protein / Hrk / BimEL / 網膜神経節細胞 / 軸索切断 |
研究概要 |
視神経切断後の網膜神経節細胞死に関わる分子として、BH3-only proteinについて注目した。BH3-only proteinは、種々の異なるアポトーシス誘導刺激と、共通したアポトーシス決定、実行過程との間をつなぐ分子であり、刺激特異的なアポトーシス誘導のメカニズムを明らかにする上でキーとなる分子と考えられる。その中で、特にHrkおよびBimELについて解析した。Hrkは視神経切断後の網膜神経節細胞で特異的に発現が誘導されること、またその発現が少なくとも1週間は持続することを明らかにした。また、発現量の変化を定量するため、realtime PCRを行なった。その結果、Hrkは視神経切断後1日で、正常網膜の3倍まで発現が上昇することがわかった。一方、BimELはHrkと同様にその活性調整が転写レベルで行われているため、Hrkと同様に定量PCRを行ったBimELにおいても約2倍に発現が上昇した。今後、免疫染色により、BimELの発現誘導される細胞種と、サブタイプを明らかにする。 一方、申請者が単離した分子ARG357についての解析も進んでいる。ARG357を発現ベクターpCI-neoに組み込み、これを神経系細胞のモデルであるPC12細胞に導入した。WST-8によるアッセイではARG357が導入された細胞と、コントロール細胞との間で細胞増殖、血清除去後の細胞死には明らかな差は認められなかった。一方、ARG357が導入された細胞ではBimELの発現レベルが上昇したがHrkの発現レベルには影響がなかった。以上の結果から、ARG357はBimELの転写レベルの調整に関与すること、BimELとHrkはその転写活性化メカニズムが異なることが明らかとなった。今後、この発現誘導メカニズムと、BimEL,ARG357の相互作用を明らかにする。
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