研究課題/領域番号 |
13771013
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
玉置 泰裕 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20217178)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 網膜 / 血流 / Scanning laser Doppler flowmetry / マイクロスフェア法 / 半導体レーザー / エンドセリン-1 / カルシウム拮抗薬 / 眼圧 |
研究概要 |
多くの眼底疾患の病態には網膜の循環動態の異常が関与しており、網膜の循環動態を定量的に解析することが可能となれば、眼底疾患の病態を正確に把握し、さらに治療効果を判定していくうえで非常に有用であると考えられる。 Scanning laser Doppler flowmetry (SLDF)は臨床応用が可能な唯一の網膜抹消血流の定量的かつ非侵襲的血流測定法であるが、測定用レーザーとして組織深達度の高い半導体レーザー(波長780nm)を用いているため、その測定結果に網膜循環のみならず脈絡膜循環の影響を受けている可能性が否定できず、本法の網膜末梢血流量測定値(網膜部flow)の定量性についてはin vivoでは検討されていない。一方、マイクロスフェア法は侵襲的眼組織血流測定法として従来より広く用いられている。そこで、同一家兎眼において薬理学的に網膜血流を増減させた前後で、SLDFによる網膜部flowと、マイクロスフェア法による網膜および脈絡膜組織血流量測定を行い、両測定値を比較検討した。有色家兎21匹21眼を用い、エンドセリン-1硝子体内投与前後(薬理学的血流減少モデル)および血圧をほとんど下降させず視神経乳頭および網膜末梢血流を選択的に増加させることが予備実験で確認済みのカルシウム拮抗薬である塩酸ロメリジン投与前後(薬理学的血流増加モデル)において、それぞれSLDFによる網脈絡膜部(髄翼上の網膜表在血管の見えない部位)およびマイクロスフェア法による網膜、脈絡膜組織血流測定を行い、両者の測定値の相関を比較検討した。SLDFによる網膜部flowとマイクロスフェア法による網膜組織血流量とは有意な相関をしめしたが(r=0.596,P<0.001)、脈絡膜組織血流量とは相関がなかった(r=0.021,P=0.894)。さらにサル3匹3眼を用いて眼圧を20mmHgよりステップワイズに上昇させ、SLDFによる眼底血流測定を行ったところ、SLDFによる網膜部flowは眼圧20から60mmHgの範囲では変化なく、70mmHgでは低下傾向にあり、自己調節能を有する網膜血流を反映していることが示唆された。以上、SLDFによる網膜部flow測定値は、脈絡膜循環とは相関せず、網膜循環と有意に相関することがin vivoで初めて示された。
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