研究概要 |
チオバルビツール酸反応物質(TBARS)の経時変化:網膜TBARS(n mol/mg protein, n=2)は、酸素負荷終了0,6,12,24,72,144時間後のいずれも酸素負荷(O_2)群と大気中飼育群に差はなかった。 高酸素負荷眼内血管新生に対する抗酸化物の影響:O_2群での血管新生スコアと無血管野面積を示す(NV/%AVA, mean±SE)。蒸留水群(n=8)7.9±0.4/27.2±5.9、ビタミンC(VC)水溶液群(n=9)8.0±0.9/27.2±5.9だった。コーンオイル群(n=7)4.7±3.6/27.2±5.9、ビタミンE(VE)溶液群(n=6)6.0±1.7/20.7±7.0だった。高酸素負荷眼内血管新生にビタミン投与による影響はなかった。 生理食塩水(CS)群(n=25)4.6±0.5/15.9±1.9、Epigallocatechin Gallate(EGCG)群(n=10)4.6±1.1/25.2±4.7、12.5%緑茶抽出液(GTE)群(n=22)4.2±0.5/17.8±3.3、25%GTE群(n=18)2.8±0.5/25.0±6.1だった。NVは25%GTE群で有意に減少したが(p<0.05)%AVAに差はなかった。 VEGFの経時変化:NVが抑制されたGTE群の網膜VEGF(pg/mg protein, n=3)を定量した。経時変化(P12;P13;P15;P18)は、CS群97.7±10.0;291.5±76.9;268.1±15.6;92.3±10.2、12.5%GTE群148.4±38.6;352.8±69.7;311±11.1;102.9±13.6、25%GTE群206.9±11.8;480.6±103.6;322.9±42.4;102.9±15.9で、どの日齢も群間に差はなかった。 以上、25%GTEはNVを抑制したがVEGFは変化がなかった。今後その抑制機序についてさらに解明したい。
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