• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ヒト歯原性幹細胞株樹立と分化誘導因子探索:in vitro歯牙形成の為の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 13771070
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 形態系基礎歯科学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

坂本 啓  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00302886)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード歯胚 / 分化 / Notch / シグナル伝達 / Delta / NOV / 分化抑制 / 幹細胞
研究概要

本研究計画では歯胚分化因子のスクリーニングの第一段階としてヒト象牙芽細胞株の確立を予定したが、研究環境の変化によりこのステップは省略した。というのは、膜蛋白質型受容体であるNotchを介したシグナル伝達が、歯胚の分化・形成に重要であるという報告が複数あり、他の臓器、組織と同様にNotchシグナルが歯牙の発生に深く関わっていることがほぼ確実とみなされたためである。したがって私はそのシグナル伝達機構の詳細な解析を行った。Notchシグナルは隣接する細胞膜上に存在するDeltaあるいはSerrateがリガンドとして働くが、歯胚などでの発現をみると、同じ細胞でリガンドと受容体が発現している場合も多い。しかしその意義はよく分かっていなかった。私は同じ細胞上でのリガンドの発現が、隣接する細胞で発現している場合とは逆にNotchシグナル伝達を抑制する作用があることを見出した。これは今まで知られていなかったNotchシグナルの自律的な修飾機構であり、リガンドを発現した細胞は、Notchの司る分化抑制シグナルを受けなくなり、自動的に分化を開始することを表す。また、私はNotchシグナルを修飾する因子として分泌型の成長因子の一種であるNOV遺伝子に着目し、NOVがNotchと結合してNotchシグナルを増強する作用を持つことを明らかにした。さらに、Notchシグナルの常時活性型である変異遺伝子を骨芽細胞株に強制導入することによって、その分化と骨形成を抑制させることが可能であることを見出した。これらの成果から、Notchシグナルを促進したり抑制したりするさまざまな修飾機構の存在が明らかになり、将来的にはこれらの修飾因子を利用することで歯胚などの組織分化を人工的に誘導しうる可能性が示された。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kei Sakamoto et al.: "Intracellular Cell-utonomous Association of Notch and its Ligands : A Novel Mechanism of Notch Signal Modification"Developmental Biology. 241. 313-326 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Kei Sakamoto et al.: "The Nephroblastoma Overexpressed Gene (NOV/ccn3) Protein Associates with Notch1 Extracellular Domain and Inhibits Myoblast Differentiation via Notch Signaling Pathway"The Journal of Biological Chemistry. 277・33. 29399-29405 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] K.Sakamoto et al.: "Intracellular Cell-Autonomous Association of Notch and Its Ligands: A Novel Mechanism of Notch Signal Modification"Developmental Biology. 241. 313-326 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi