研究課題/領域番号 |
13771104
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
吉垣 純子 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (40256904)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 耳下腺 / cAMP / 開口放出 / VAMP2 / syntaxin6 / リン酸化 |
研究概要 |
唾液分泌は自律神経支配を受けており、水やイオンの分泌とタンパク質の開口放出が様々な神経伝達物質によって制御されている。耳下腺腺房細胞では、β-アドレナリン受容体刺激により細胞内のcAMP濃度が上昇して、アミラーゼ開口放出が引き起こされる。我々は現在までに、耳下腺腺房細胞の分泌顆粒膜上にSNAREタンパク質の一つであるVAMP2が存在しており、cAMP依存性アミラーゼ分泌において重要な役割を果たしていることを報告している。 本研究では、VAMP2タンパク質がどのようなメカニズムでcAMP依存性アミラーゼ分泌を制御しているかを調べる目的で、VAMP2と結合するタンパク質の解析を行った。まず、VAMP2との結合能を持つと報告されているタンパク質群の中で、分泌顆粒膜上に存在するタンパク質をウエスタンブロッティングによって同定した。その結果、SNAREタンパク質であるSNAP-23およびsyntaxin6が分泌顆粒膜に存在していることが明らかになった。さらに、pantophysinも分泌顆粒に局在していた。そこで、SNAP-23、syntaxin6、およびpantophysinに対する抗体を用いて、可溶化した耳下腺分泌顆粒膜からの免疫沈降を行った。その結果、抗SNAP-23および抗pnatophysin抗体ではVAMP2の共沈は見られなかったが、抗syntaxin6抗体ではVAMP2の共沈が見られた。したがって、耳下腺分泌顆粒膜上でVAMP2タンパク質がsyntaxin6と結合していることが示された。syntaxin6は、PC12細胞などの内分泌系の細胞で分泌顆粒の成熟過程に関わっていることが報告されている。耳下腺のような外分泌細胞でも分泌顆粒の形成に関わっている可能性がある。
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