研究課題/領域番号 |
13771137
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
南 清隆 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (10326697)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | サイトカイン / 歯牙再植 / 歯根膜の治癒 / basic Fibroblast Growth Factor |
研究概要 |
歯牙再植時に生じやすい置換性吸収や骨性癒着を防ぐため、線維芽細胞の活性を向上させるとされているサイトカインの一つであるbasic Fibroblast Growth Factorを再植歯に応用し、線維芽細胞の活性を向上させ歯根膜の治癒を促進させることを目的として、本研究を行った。 再植歯に応用するする際のbasic Fibroblast Growth Factorの至適濃度を決定するため、ラット前歯の再植モデルを用いた。全身麻酔下でラットの上顎右側切歯を抜歯し、被験歯の歯胚相当部を切除する際に様々な濃度のbasic Fibroblast Growth Factorを添加したBeltzer UW Solution (ViaSpan^【○!R】)中に浸漬し、被験歯歯根膜にbasic Fibroblast Growth Factorを作用させた。歯胚相当部を切除後、直ちに被験歯を抜歯窩に再植し、観察期間経過後に被験動物を灌流固定し、脱灰後にH-E染色標本を作製した。光学顕微鏡下にて歯根膜の治癒状況を観察し比較検討したところ、いずれの濃度のbasic Fibroblast Growth Factor添加群も、basic Fibroblast Growth Factor非添加群と比較して歯根膜の治癒状況に差は認められなかった。このことから、再植歯歯根膜の治癒の促進を目的としてbasic Fibroblast Growth Factorを用いるには、担体の併用や作用させる時期、および作用時間など、その作用のさせ方をさらに検討する必要があると考えられた。 また、basic Fibroblast Growth Factorは線維芽細胞のみならず神経成長因子としても作用することから、歯根膜中の神経系においても作用する可能性があるため、歯根膜の治癒状況に差は認められなかったが、歯根膜中の神経線維の動態ならびに知覚神経終末の活性について免疫組織化学的に検討を継続していく予定である。
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