研究課題/領域番号 |
13771194
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
吉田 貴光 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (50288370)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 歯科用合金 / レーザー溶接 / 曲げ試験 / 硬さ試験 / 溶出試験 |
研究概要 |
前年度に引き続き、チタンに歯科用合金をレーザー溶接した場合の接合状態を以下の試験より明らかにした。 材料はチタンと、金合金タイプ4、金銀パラジウム合金、白金加金を使用した。試験片の形状は15×5×1(mm)とし、チタンは圧延加工により、その他はすべて鋳造により作製した。試験片作製後、ガラスビーズによるサンドブラスト処理を行い、専用治具に突き合わせ継ぎ手にて固定し、レーザー溶接機(TLL7000・TANAKA)を用いて、アルゴンガス雰囲気中、試験片の全面に溶接した。接合した試験片は樹脂に包埋後、ファインカッターにて切断し鏡面研磨を行い、硬さ試験、溶接部の元素分布の確認を行った。硬さ試験は微小硬度計(HMV-2000・島津)を用いて、荷重100g、負荷時間15秒にてマイクロビッカース硬さを測定した。硬さ測定後の試験片は光学顕微鏡(VANOX-T・オリンパス)による観察を行った。チタンと歯科用合金のレーザー溶接後の元素分布状態は、X線マイクロアナライザー(JCXA-733・日本電子)による面分析を行った。また、前年度に曲げ試験を行った試験片の破断面に金蒸着を施し、同機械を用いてSEM観察を行った。 実験の結果、チタン同士およびチタンと歯科用合金のレーザー溶接後の溶接部のビッカース硬さは、母材部の硬さより大きい値となった。歯科用合金同士の溶接部レーザー溶接後のビッカース硬さは、母材部の硬さより小さい値となった。面分析の結果、チタンと歯科用合金のレーザー溶接後の元素分布状態はいずれも不均一に分布していることが確認された。チタン同士および歯科用合金同士のレーザー溶接後の曲げ試験後の破断面は、ディンプル状の延性破壊像を示し、チタンと歯科用合金のレーザー溶接後の曲げ試験後の破断面は層板状の脆性破壊像であった。
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