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脳波から観察した歯科診療時における術者の心理状態が患者に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 13771199
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 補綴理工系歯学
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

呉本 晃一  大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (90319583)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードストレス / 脳波 / 歯科診療 / 印象採得 / 周波数解析
研究概要

歯科診療時の患者のストレスを脳波から観察し,術者の違いが患者にどのような影響を及ぼすかを観察し,評価することを試みた実験である.従来と異なり,患者のストレス軽減に術者がどのようにかかわっているかを,患者の脳波を記録し検討することで評価することとした.歯科診療時のストレッサーは,講座の一連の研究で選択されてきた概形印象採得とした.
被験者は実験への協力を了承した本学第5学年学生を対象とした.被験者には上顎の概形印象採得を行うことのみを説明し,脳波記録用の電極を後頭部に貼付した後,診療台の上で仰臥位にて,安静にさせた.印象採得は,被験者と面識のある臨床経験30年の臨床実習指導医(以下A群)と被験者とは面識のない卒後2年目の研修医(以下B群)とした.術者は被験者に上顎の印象採得を行うことのみを説明した後に印象採得を行った.被験者の各群への振り分けはランダムとし,また被験者がどの群になるかは術者,被験者ともに実験開始するまで告知しなかった.
脳波の記録法は講座所有の脳波計(日本電気三栄社製1A91)を用いた.脳波の記録は印象採得という動作が入ることから被験者のみとし,脳波の導出部位は顔面の表情筋,開口筋等の影響を極力少なくすることと,ストレス反応をα波の変動から観察することを主においたため,後頭部2箇所とした.得られた脳波はData Recorder (TEAC社製RX800)に同時記録した.得られた信号は,昨年度本研究費で購入した脳波パワートレンド解析プログラム(Medical Try System社製MTS50002)を用いて,周波数解析を行い,脳波成分α・β波の割合について検討を行った.
実験の結果,脳波成分α・β波の割合は個人差による影響が大きいことが明らかとなった.また,B群に対してA群では,全体としてα波の占める割合が比較的大きいことが観察されたが,統計学的な有意差は認められなかった.このことから,有意な差は認められなかったものの,面識のある臨床経験の豊富な医員が診療を行った方が,被験者がより安心し,リラックスした状態で治療を受けられることを示唆しているとから,術者が患者の心理状態に大きな影響を及ぼしていることが推察された.
本研究は,術者の心理状態が患者にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることを目的としており,今後は,歯科診療に疑似した疼痛を伴う実験条件で,術者の脳波も記録できるような環境で,術者・患者の心理状態の相関を脳波にて観察できるよう検討する.

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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