研究課題/領域番号 |
13771208
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
丸岡 豊 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10323726)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 骨形成タンパク質 / 遺伝子活性型生体材料 / 再生医療 / 担体 / 顎骨再建 |
研究概要 |
ヒトBMP-2cDNAを組み込んだプラスミドベクターを腎臓由来細胞HEK293細胞に遺伝子導入し、これをコラーゲンスポンジ(ハニカム)内部にて三次元培養に成功した。それをヌードマウス皮下に埋入したところ、良好な骨形成が観察された。その他にも製造方法が異なるいくつかのコラーゲンスポンジ(ヘリスタット^<【○!R】>、スポンゼル^<【○!R】>)にて同様の方法にて試みたが、ハニカム使用時にて観察された良好な骨形成は観察されなかった。組織学的所見では、ハニカムのみ成熟した骨髄組織を含む骨組織の形成を認めた。ヘリスタット^<【○!R】>は内部に炎症性細胞の浸潤がみられたが、骨組織の形成はなかった。スポンゼル^<【○!R】>では骨組織の形成は認めず、コラーゲン線維が多く残留していた。 骨形成が良好であった理由として、ハニカムのもつポア構造の特殊性があげられる。一つ一つのポアはHEK293細胞の育成場としての役割だけではなく、外界とのガス交換や、HEK293細胞自身が分泌したrhBMP-2の放出、それに応答した外からの細胞や血管の侵入に有利な環境、つまり骨形成の足場を構築したのではないかと考えられる。尚、全ての牛コラーゲン材料については、作製した企業の安全承認を得たものを使用したが、今後はハニカム構造をもつ多孔質ハイドロキシアパタイトなど、さらに賦形性を有するものを使用して同様の実験を行う必要がある。これらの研究結果については現在最終的な資料を解析し、発表する予定である。 また、本研究の関連として今まで行ってきた、血管柄付き脂肪弁をrhBMP-2を用いて血管柄付き異所性誘導骨を作製する実験であるが、現在投稿中で、査読にて好感触を得ており、おそらく受理されるものと思われる。本研究からさらに発展させ、すなわちこれらの血管柄付き弁に遺伝子を密閉空間内にて直接作用させて、より効率的な遺伝子導入を目指すべく現在研究を進めている。
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