研究課題/領域番号 |
13771216
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
糀谷 淳 岡山大学, 歯学部附属病院, 助手 (60304325)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 静脈麻酔薬 / 一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素 / 下部食道括約筋 / superoxide anion / 抗不整脈薬 / 胃食道逆流 / サイクリックGMP |
研究概要 |
下部食道括約筋(LES)の収縮・弛緩の調節因子として、筋層間神経叢から放出されるNOが注目されている.本研究者はケタミン及びミダゾラムがNO-cGMP系の調節作用を介して、内因性NOを介するLESのNANC弛緩反応を抑制することを明らかにし、これらがNO産生過程を抑制する可能性について報告した.本研究は、これら静脈麻酔薬およびI群抗不整脈薬メキシレチンによるNANC弛緩反応の抑制機序について検討した. マグヌス法による等尺性張力変化を記録し、NANC弛緩反応はatropine、guanethidineの存在下にKClで誘発した.NOS活性は[^3H]-arginineから[^3H]-citrullineへの転換反応、筋肉中cGMP濃度はradioimmunoassay法で測定した. ケタミンによるNANC弛緩反応の抑制はSODで回復し、ケタミンはNO donorであるdiethylamine NONOate(DEA/NO)による弛緩反応を抑制した.ミダゾラムはNOS活性を抑制したが、ミダゾラムによるNANC弛緩反応の抑制はSODで回復しなかった.またsuperoxide産生薬であるpyrogallolはNANC弛緩反応を濃度依存的に抑制し、pyrogallolによるNANC弛緩反応の抑制はSODで回復した.DEA/NOによる弛緩反応はpyrogallolにより抑制された.メキシレチンはNANC弛緩反応、KCl刺激後の筋肉中cGMP濃度を濃度依存的に抑制した.しかしメキシレチンはDEA/NOによる弛緩反応およびNOS活性に影響しなかった. 以上より、ケタミンは細胞外でのsuperoxide anionの産生、ミダゾラムはNOS活性の抑制を介してNANC弛緩反応を抑制する.メキシレチンはNO-cGMP系の調節作用を介してNANC弛緩反応を抑制することが示唆された.
|