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飲酒による口腔内常在菌叢の変化ならびにアセトアルデヒドの発癌機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13771234
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 外科系歯学
研究機関東京歯科大学

研究代表者

野村 武史  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (60328268)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード飲酒 / 口腔癌 / アセトアルデヒド / ALDH2 / 疫学調査 / 培養細胞 / 発癌因子 / 移植癌
研究概要

本研究に際して同意が得られた一般健常者121人に対し、疫学調査による飲酒歴の同定ならびに血液サンプルからアルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)の遺伝子型を解析した。その結果飲酒率25.0%、ALDH2のヘテロ欠損型が30.1%であった。これに対し、口腔癌患者215例では飲酒率57.6%であり、ヘテロ欠損型が32.5%であった。以上より飲酒が口腔癌患者のリスクファクターであることが確認された。またアルコールを分解する酵素であるALDH2の欠損者は口腔癌患者単独では一般健常者と差はなかったものの、食道との重複癌患者では41.7%と高い結果となりALDH2欠損者の飲酒が口腔癌、重複癌の発症を高め、飲酒による発癌物質がアセトアルデヒドである可能性が高いと考えられた。また唾液中の常在菌はアルコールを基質として、アセトアルデヒドを産生することから、飲酒に加えて口腔衛生状態が不良な場合、口腔癌の発癌リスクを高める可能性が示唆された。続いてラットを用いたin vivoの系で、Lieber処方によるアルコール飼料を6ヶ月間与えて口腔粘膜の変化を観察した結果、対照群とくらべ有意にPCNA陽性率が高く、さらに舌にアセトアルデヒドを塗布した群では異形上皮の発現率が上昇し、一部が癌化するという結果を得た。さらにin vitroの系としてヒト口腔扁平上皮癌細胞株SAS, HSC-3, HO-1-N-1について、培養液のなかに40〜100μMのアセトアルデヒドを加え,37℃,湿度100%,CO2濃度5%のインキュベーター内で24〜96時間培養した。そしてMTT assayで生細胞数をカウントしてコントロールと比較した結果、時間依存性に増殖活性が増加していく傾向が見られた。このことからin vitroにおいてもアセトアルデヒドがアルコール関連口腔癌の発癌因子であることが確認された。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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