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頭頸部癌株におけるSCC抗原の発現機構と生物学的意義に関する分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 13771245
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 外科系歯学
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

岸本 裕充  兵庫医大, 医学部, 助手 (30291818)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード頭頸部癌 / SCC抗原
研究概要

扁平上皮癌の腫瘍マーカーのうち最も代表的なもののひとつであるSCC抗原は,cDNAで98%のhomologyを示すSCCA1とSCCA2の遺伝子から産生される.申請者らは.血中SCC抗原値が高値を示した上顎洞腺様扁平上皮癌患者に由来するヌードマウス移植腫瘍SCCMM株を樹立した.本腫瘍は原発腫瘍に類似した分化度の低い組織型を保持し,SCC抗原の免疫組織化学染色は陽性で,また血中のSCC抗原値も移植腫瘍の増大に伴って上昇したことから,SCC抗原の高発現機構を解析するのに適した系と考えられた.
移植腫瘍から,DNA, RNAおよびタンパクを抽出し,SCCA1とSCCA2のゲノムDNAレベルでそれぞれ特異的に増幅するプライマーを設定して半定量的PCRを行い遺伝子増幅を検討した.つづいてRNAよりcDNAを作製し,SCCA1とSCCA2のcDNAをそれぞれ特異的に増幅するプライマーを設定し,半定量的なRT-PCRを行いmRNAの発現量を検討した.またウエスタンブロット法を用いて,SCC抗原の発現量を検討した.なお対照として,ゲノムPCRには正常ヒト由来末梢血白血球を,頭頸部癌株CaSki, KB, Detroit562, SCCKN, HSGを用いた.
その結果,SCCMMにおいて,SCCA1,SCCA2遺伝子のコピー数は正常白血球と同じで,SCC抗原遺伝子の増幅は認められなかった.一方mRNAレベルでは,SCCMMについで発現の強かったCaSkiと比較して,SCCA1で80倍,SCCA2で120倍と,他の細胞株に比して著しい高発現を示した.さらにタンパクレベルでは、CaSkiの15倍の発現を認めた.
SCCMMにおいて,SCC抗原遺伝子の増幅は認められなかったが,mRNAレベルでの高発現が見出されたことから,SCC抗原タンパクの高発現は,転写レベルの亢進によることが示された.しかし,mRNAレベルよりもタンパクレベルの方が低いので,転写後の発現調節機構があることも示唆された.

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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