研究概要 |
私は歯周病原性細菌であるActinobacillus actinomycetemcomitans(A.a.)Y4株のマクロファージに対する障害活性を追求し,非常に強い致死活性(アポトーシス)がA.a.培養上清中に存在することを見い出し,障害因子の精製を行った。A.a.の培養はBHI培地にて嫌気下で対数増殖期後期まで培養後1,000gの遠心にて菌体と上清を分離後,0.22μmのフィルターに通したものを培養上清とし実験に供した。TOYOPEARL AF-Blue-650ML(TOSOH)を5mlのシリンジにつめ0.1Mリン酸バッファー(pH7.4)で平衡化されたゲルに培養上清をカラムに通し0.1Mリン酸バッファーで洗浄後,1,2,3 MNaCl-0.1MPBにて溶出した。それぞれの溶出画分を3000カットの限外ろ過膜(アミコン社)にて脱塩,バッファー交換を行った。各々の画分100μlを連続希釈し,用意されたPMA-U937細胞(マクロファージ様細胞)に添加し30分間作用させた。培地交換後WST-1溶液を10μl添加,1時間インキュベートした後波長405nmで吸光度を測定した。PBS処理したもののOD値を基準とし50%細胞障害活性を認めたところの連続希釈値をactivity(U)とした。現在1,2Mの画分に致死活性を確認し,SDSポリアクリルアミド電気泳動等致死活性因子について分析を行なっている。
|