研究課題/領域番号 |
13771265
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中野 善夫 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (80253459)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 口臭 / 歯周病細菌 / メチルメルカプタン / 硫化水素 / L-メチオニン / L-システイン |
研究概要 |
現在、口臭と歯周病との関連性に関する研究が盛んになってきており、歯肉縁下プラーク中の歯周病関連細菌が口臭の原因物質を産生することが明らかとなっている。しかしながら、どのような菌がどのような反応経路で口臭原因物質を合成するかに関してはまだ不明な部分が多く、また、どのような遺伝子が関与しているかということについてはほとんど報告がないのが現状である。 本研究では、口腔内細菌、特に歯周病と関連のある細菌に着目し、揮発性硫化物を産生する能力や、それにかかわる酵素や遺伝子について解析した。 Fusobacterium nucleatumが高い硫化水素・メチルメルカプタン産生能を有することから、これらの揮発性硫化物産生に関わる酵素と遺伝子を単離し、その性質を解析した。メチルメルカプタン産生能が3-chrolo-DL-alanine耐性能ど関連があることを見出し、それを指標として遺伝子を得ることができた。一方、システインから硫化水素を産生する酵素は、極めて低いシステイン濃度で酵素反応が進み硫化水素を発生させることがわかり、口腔内での硫化水素産生に関わっていることが示唆された。 歯周病細菌の一つであるTreponema denticollaのメチオニン分解酵素の遺伝子をクローン化し、酵素活性を解析した。以前報告したPorphyromonas gingivalisの酵素よりも低濃度の基質に対しても高い酵素活性を示し、口腔内でのメチルメルカプタン産生において大きな役割を果たしている可能性が示唆された。 これら、P.gingivalis、F.nucleatum、T.denticolaのメチオニン分解酵素は、メチオニンのフッ化物誘導体であるトリフルオロメチオニンによって強く活性が阻害されることがわかった。このことは、将来この物質を口臭抑制剤の一つとして用いることができることを示唆している。 以上のように、本研究は二年間に充分な成果をあげたと云えよう。今後は、これらの酵素の性質をさらに詳しく解析するとともに、ここで見出されたメチオニン分解酵素阻害剤の応用開発を行なうことで、さらなる発展が期待できる。
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