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自然発症口唇口蓋裂マウスにおいて原因遺伝子の変異を深る研究

研究課題

研究課題/領域番号 13771266
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 矯正・小児・社会系歯学
研究機関九州大学

研究代表者

佐々木 康成  九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (70332848)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードCL / Fr mice / 自然発症口唇口蓋裂 / Pax9 / whole mount in-situ hybridization法 / 器官培養 / BrdU / 細胞増殖活性 / Frマウス / 口唇口蓋裂 / in sutu hybridization
研究概要

口蓋形成に関与する遺伝子Pax9は、口蓋棚の間葉で発現して、組織の間葉細胞の増殖を促すことで知られている。本研究では、口唇口蓋裂自然発症マウスCL/FrにおけるPax9の発現と口蓋の成長発育との関係を解析し、口蓋裂発症のメカニズムについて解明を試みた。口唇口蓋裂感受性CL/Fr及び、口唇口蓋裂抵抗性C57BL/6の成獣マウスを各々雌雄交配し、口蓋癒合前後の発育段階の胎仔を取り出した。対照群としてC57BL/6胎仔(C57BL)とCL/Fr正常胎仔(CL/Fr-N)、実験群としてCL/Fr両側性口唇口蓋裂発症胎仔(CL/Fr-BCL)に分類した。そして、ジゴキシゲニン標識のRNAプローブを用いたwhole mount in situ hybridization法により、in vivo及びin vitroにおけるPax9の発現を調べた。さらにBrdUを用いた免疫組織学的手法にて細胞増殖活性を調べ、次のような結果を得た。
in vivoにおいて、口蓋癒合前から口蓋癒合後にかけて、C57BLとCL/Fr-Nの一次口蓋と口蓋棚の間葉の内縁領域でのPax9の発現は減少したが、CL/Fr-BCLではその発現が継続していた。in vitroにおいて、口蓋棚の内縁上皮を接触させた群では口蓋棚の内縁領域にPax9の発現は認められなかったが、口蓋棚の内縁上皮を接触させない群ではPax9の発現が認められた。細胞増殖活性においては、CL/Fr-NとCL/Fr-BCLの口蓋棚の間でBrdU陽性細胞数の割合に有意な違いは認められなかった。以上の結果より、1)口蓋の癒合と口蓋間葉の内縁領域でのPax9の発現には直接的な関係があること、2)口蓋の間葉でのPax9の発現は内縁上皮からのシグナリングにより誘導されること、3)CL/Fr-BCLの口蓋癒合期において癒合が起きず、Pax9の発現は継続しているものの、口蓋棚の内縁上皮の接触によってPax9の発現は消失すること、さらに4)口唇裂を発症したCL/Fr-BCLの口蓋棚ではCL/Fr-Nと同様な成長能力が存在することが明らかになった。すなわち、CL/Frにおける口蓋裂の発症機序は、口唇裂を発症したことによる二次的な要因が大きいことが示唆された。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hamachi, T., Sasaki, Y., Hidaka, K., Nakata, M.: "Association between palatal morphogenesis and Pax9 expression pattern in Cl/Fr embryo with clefting during palatal development"Archives of Oral Biology. (accepted).

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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