研究課題/領域番号 |
13771283
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
清水 武彦 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (40328761)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 歯の大きさ / マウス / 連鎖分析 / 近交系マウス / 連鎖解析 |
研究概要 |
【目的】本研究では、SMXAリコンビナント(RI)近交系マウスを用いて、上下顎第一臼歯の歯冠近遠心幅径、頬舌幅径を表現型とし、連鎖解析によりこれらの幅径に関与する遺伝子が存在する染色体を検索した。【試料および方法】SM/J、A/JおよびSMXARIマウス21系統を雌雄おのおの5匹ずつ、合計230匹を用い、各マウスの上下顎第一臼歯(M^1およびM_1)、合計807歯を用いた。各系統を同一条件下にて飼育し40日齢にて安楽死させ、顎骨標本を作製した。M^1およびM_1を実体顕微鏡下で32倍に拡大し写真撮影し、写真上における歯冠近遠心幅径(MD)、歯冠頬舌幅径(BL)の実測値を表現型とした。M^1およびM_1の歯冠幅径に影響する染色体領域を検索するため、量的形質座位(QTL)解析を行った。歯冠幅径と、SMXA RIマウスのStrain Distribution Patternを用い、MapManagerQTXb15を使用しQTL解析を行った。Suggestive linkageおよびSignificant linkageの判定はpermutation testを用い算出したLODスコアーを指標に行った。【結果】各系統のおいて有意な左右差および雌雄差を認めなかったため、左右側および雌雄の値を合計し平均値を表現型とした。M^1のMDにおいて最大値はSM系統の61.9±1.4mm、最小値はSMXA18系統の53.2±0.5mmであった。M^1のBLにおいて最大値はSMXA14系統の35.9±0.7mm、最小値はSMXA18系統の32.5±0.4mmであった。M_1のMDにおいて最大値はSM系統の51.1±0.8mm、最小値はSMXA19系統の46.9±0.4mmであった。M_1のBLにおいて最大値はSMXA15系統の29.4±0.6mm、最小値はSMXA24系統の27.1±0.9mmであった。SMXARI系統の各幅径は最小値と最大値の間で連続的な数値を示し量的形質であった。QTL解析の結果Suggestive linkageを示した遺伝子座位は、M^1のMDにおいて染色体7番(Chr7)、Chr13、Chr17、M^1のBLにおいてChr8、Chr13、M_1のMDにおいてChr7、Chr13、M_1のBLにおいてChr3、Chr15に存在した。共通するChr13上の遺伝子座位は一致しており、その他は独立していた。【考察および結論】M^1およびM_1のMDに関与することが示唆された遺伝子座位はChr13に共通してみられ、同一遺伝子が上下顎ともに歯の大きさの決定に関与している可能性が示唆された。またM^1およびM_1のBLでは共通の遺伝子座位は認められず、異なった遺伝子が上下顎別々に歯の大きさに関与している可能性が示唆された。
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