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チェアサイドで可能な歯槽骨破壊活性検査法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13771318
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 歯周治療系歯学
研究機関朝日大学

研究代表者

川畑 仁克  朝日大学, 歯学部, 助手 (80329490)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード歯肉溝滲出液 / 硫酸化グリコサシノグリカン / 簡易微量測定法
研究概要

目的:歯肉溝滲出液(GCF)には歯周組織の代謝活性を反映した物質として硫酸化グリコサミノグリカン(S-GAG)が含まれており歯周病変活性の動的な指標として用いる研究が進められている。近年、このS-GAG値を簡便に測定する簡易微量測定法が開発されS-GAG値とクリニカルパラメーターや骨代謝との関連について検討されている。
本測定法は、歯周病変活性を呈色によって示す方法であるため活性のモニター、患者のモチベーションとしてチェアサイドで行うことが望ましい。しかし現在用いられている呈色法はバックグラウンドの脱色のために長時間必要とし、臨床の現場で用いるには時間の短縮が避けられない。本研究は、本法の滲出液採取後の時間短縮をはかり、S-GAG値と連動した呈色の違いを患者に示す色見本を作製し、協力が得られた患者について経時的に本法を応用し、色判断によるチェアサイドでの病変活性モニターの可能性について検討した。
被験対象:1)メインテナンス患者:本学附属病院歯周病科を受診しメインテナンス期間に入った患者33名(男性23名、女性10名36〜74歳平均年齢63.7歳)を対象とした。被験部位は5mm以上のポケットを有する40部位(前歯部8部位、臼歯部32部位)を選択した。被験者は1〜3ヶ月に一度の来院時にペーパーストリップスによる歯肉溝滲出液採取と臨床検査項目としてポケットデプス(PD)、アタッチメントレベル(CAL)の測定を行った。
2)急性歯周膿瘍:本学附属病院歯周病科に急患で来院し急性歯周膿瘍と診断された6名(男性3名、女性3名48〜66歳、平均58.2歳)の合計8部位を対象とし、ペーパーストリップスによる滲出液の採取の後消炎処置を行った。その後1週間時、1ヶ月時に同様に滲出液の採取を行い簡易微量測定法によってS-GAG値を算出した。
結果及び考察:10分間浸漬中に1分間の振動を加えた方法では、従来の洗浄方法と比較して90%以上の割合の染色度が得られた為、滲出液採取後染色時間5分、脱色時間10分の計15分に短縮した方法はチェアサイドでの応用可能と考えられた。本法を用いて5mm以上のポケットを有する部位の長期観察を行った結果、測定期間中S-GAG値が大きく変動したAグループ(10例)、中程度変動したBグループ(15例)、殆ど変動しなかったCグループ(15例)に分けられた。測定開始時と最終測定時の間におけるアタッチメントロスはAグループで70%、Bグループで53%、Cグループで0%の値を示し、S-GAG値が高値を示したグループにおいて高い比率で見られた。また急性歯周膿瘍時、高値を示すS-GAG値は消炎処置後低値を示した。洗浄時間10分でペーパーストリップスを判定可能なまでに脱色でき、またシェードガイドによる呈色度合の判定ができることからからチェアサイドで患者に現在の歯周病変活性を提示出来ると考えられる。高値を示したAグループではアタッチメントロスが高い比率で見られ、低値で推移したCグループではアタッチメントロスが見られなかったことから簡易微量測定法は歯周組織破壊のモニターに有用であると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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