研究課題/領域番号 |
13771420
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小椋 康光 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (40292677)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | メタロチオネイン / 核 / 核内移行 / 重金属 / ICP-MS / 共焦点レーザー顕微鏡 / 活性酸素種 / フローザイトメトリー / 亜鉛 / 銅 / 酸化的ストレス / 細胞周期 / アフィジコリン |
研究概要 |
メタロチオネインの核内移行の意義として、重金属の細胞内での移動にメタロチオネインが関与しているのではないかと着想し、研究を開始した。しかし研究が進行していく過程で、メタロチオネインに結合している金属が生体必須金属の亜鉛であっても非必須(毒性)のカドミウムであってもメタロチオネインの核内移行が観察されたことから、メタロチオネインの核内移行の意義として金属の輸送を目的としている可能性は少ないと考えられた。 一方、核内へのモデル輸送系、すなわちジギトニン処理を施したセミインタクトな培養細胞を用いた実験から、メタロチオネインの核内移行には細胞内の酸化還元状態が密接に関与していることを明らかにした(Y.Takahashi, Y.Ogra and K.T.Suzuki : Cellular oxidation induces nuclear localization of metallothionein.投稿準備中)。つまり細胞質中が酸化的な状態になるとメタロチオネインの核内移行は増強され、逆に還元的な条件下ではメタロチオネインの核内移行は阻害された。さらに同定には至っていないものの、細胞質中に酸化的条件下でメタロチオネインと相互作用する因子の存在を確認した。 メタロチオネインの核内移行が細胞周期に応じて一過的に起るとことと、これらの結果を考え合わせると、細胞周期依存的に生理的な活性酸素種が発生し、メタロチオネインの核内移行に関与している可能性が示唆された。
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