研究課題/領域番号 |
13771487
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 山口県立大学 |
研究代表者 |
丹 佳子 山口県立大, 看護学部, 助手 (70326445)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 応急処置 / 心肺蘇生法 / 高校生 / 質問紙調査 / 技術習得 / 難易度 / ビデオ / 教育プログラム |
研究概要 |
習得や理解が困難な応急手当の技術を明らかにする目的で、心肺蘇生法講習受講直後の高校生に質問紙調査を行った。対象は山口県内の私立Y高校の2年生266名である。質間紙の主な内容は「心肺蘇生技術(18動作に分類したものについて)の自己評価」「技術の根拠に関する知識テスト」「身近に経験する外傷の応急手当の自己評価」である。 回収数は266枚で有効回収率100.0%であった。心肺蘇生技術の自己評価の平均得点は、2.06±0.73で、半数以上の生徒が、心肺蘇生法を「自信をもってできた」と回答していた。しかし、「人工呼吸で口を覆い、吹き込む動作」「心臓マッサージで胸部を開いて部位を探す動作」「心臓マッサージで深さや速さを考慮して圧迫する動作」の3つの技術は自己評価得点が平均より低く、難易度の高い動作であることが明らかになった。その中でも最も自己評価が低かったのは、心臓マッサージの「圧迫の速さ」に関する技術であった。一方、技術の根拠に関する知識テストでも心臓マッサージの圧迫に関する質問で、正解率が低くなっていた。 次に、この難動作について、市販の心肺蘇生法教育ビデオにおける解説時間の割合を調べた。分析対象ビデオは、成人向けビデオ1本、高校生向けビデオ2本の合計3本である。分析の結果、高校生にとっての難動作「心臓マッサージの圧迫」に関する説明時間は総説明時間の17.8%(3本のビデオ平均)で、人工呼吸の説明時間の割合37.1%に比較して、半分以下であった。 以上の結果から、習得や理解が困難な応急手当(心肺蘇生法)の技術は、心臓マッサージに関係する技術であることが明らかになった。またその技術について、市販のビデオでは、十分に時間を割いて説明していないことも明らかになった。このことから、難動作への教育アプローチの工夫の必要性が示唆された。この結果をふまえ、次年度は教育プログラム作成と評価を行う予定である。
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