研究課題/領域番号 |
13771522
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床看護学
|
研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
吉田 俊子 宮城大学, 看護学部, 助教授 (60325933)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 虚血性心疾患 / 回復期リハビリテーション / 患者教育 / QOL(Quality of life) |
研究概要 |
虚血性心疾患患者は急性期治療終了後、高いQOLを維持しながら生涯を通じて再発予防を行っていくことが必要であり、看護職の効果的な介入が望まれる。看護職の効果的な役割を明らかにするための基礎的な検討を行うことを目的に、高齢虚血性心疾患患者の心臓回復期リハビリテーション(リハ)プログラムの患者教育効果、冠動脈バイパス手術後との再灌流療法患者の心理的状況を比較検討した。 高齢者(65歳以上)と若年中年者(65歳未満)の回復期リハ患者の、心理的状態、運動耐容能、血清脂質、ならびに運動習慣を1年後まで比較検討した。運動耐容能と中性脂肪が若年中年者群で有意に改善した。抑うつ尺度は高齢者群、QOLは若年中者群で改善し他の項目は両群とも改善を認めた。さらに両群の身体活動性について、一日エネルギー消費量と運動消費カロリー量を算出し、リハ1年後まで比較検討した。運動消費カロリー量は、高齢者群ではリハ6ヶ月後に改善傾向を示し、若年中年者群ではリハ1年後に有意に改善した。回復期リハでの身体的、心理的な改善効果は、高齢者群と若年中年者群で同様に認められ、リハ1年後において発症前の活動性が維持されていることが示唆された。さらに、冠動脈バイパス手術患者と再灌流療法施行患者において、急性期治療終了時の不安、抑うつ尺度とQOLの比較検討を行った。急性期治療終了時には、両群ともに不安尺度は高値を示した。冠動脈バイパス手術患者においては、高い抑うつ尺度と再灌流療法患者に比してQOLの低下が示され、急性期リハから回復期リハにかけて身体的回復から日常生活全般の再調整にむけて、看護職が支えていくことの重要性があらためて示唆された。回復期リハによる患者教育は高齢者、若年中年者ともに再発予防に効果的であり、急性期の心身の回復から回復期、維持期へと看護師が継続した患者教育を行うシステムの構築が望まれる。
|