研究課題/領域番号 |
13780034
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高橋 正則 日本大学, 文理学部, 講師 (10297757)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 予測 / 認知的技能 / 眼球運動 / タイミング / テニス |
研究概要 |
本研究では、テニス競技において相手サーブのボール・インパクト時点以降をマスキングした映像をランダムに編集したフィルム刺激に対して、レシーバー(被験者)が打球コースを予測し、出来るだけ早く正確に反応し左右いずれかのボタンを押すといった選択的予測反応事態を設定した。その際、眼球運動の軌跡とボタン押しによる選択反応時間を測定することにより、テニス選手がサービスリターンをする際の視覚情報の探索方略について具体的に検討するとともに、同時に予測されるサービスの落下時点および打点となるタイミングポイントをボタン押しにより提示させ、視覚情報がそれぞれのタイミング技能にどのような影響を及ぼすかについて検討することを目的とした。 平成13年度報告と同様に、熟練者は非熟練者よりも明らかに選択反応時間が早く、相手サービス動作から得た予測的反応であることが分かるが、非熟練者は、選択反応時間が遅かったり、また逆に極端に早いこともあるから、選択反応時間テストの結果と比較照合してみた結果、明らかな尚早反応を引き起こす確率が高く、視覚情報を基にした予測的反応を的確に実行する能力が欠如していることが指摘された。また、最も妥当な予測的反応を示した被験者の眼球運動について、コース予測が一致し、かつ正反応した試行の垂直成分の角度変化について検討した結果、いくつかの典型的な眼球運動パターンに分類された。全てのパターンにおいて、フォワードスイング中、注視点の位置は完全ではないがボールと身体の間に位置することで、次の刺激発生位置である打点および飛球線方向を予測しようとしており、先行研究と同様の結果を得ることとなった。さらに、最も注視点の停留個所が多い典型的パターンが、最もコース予測の一致に伴う正反応の試行が多く、なおかつ誤反応もないことから、注意を様々の対象へ頻繁に切り替えるというストラテジーを用いて視覚的情報を収集しているタイプの被験者と考えられ、また、熟練者はボールの落下時点や打点などの選択反応後のタイミング誤差も少ない傾向であった。
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