研究課題/領域番号 |
13780061
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
原 真志 香川大学, 経済学部, 助教授 (40281175)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 産業集積 / デジタル・コンテンツ / ハリウッド / 文化経済 / コンタクト・アナリシス / コミュニケーション / VFX / 関係性資産 / 文化生産 / 参加観察 / コーディネーター |
研究概要 |
平成13年度の成果を受けて、平成14年度においては次の調査を行った。 1)平成13年度に実施したリズム&ヒューズ社における映画「スクービー・ドゥ」のVFXプロジェクトでのコミュニケーション調査で得られたデータの分析を進めた。その結果、コミュニケーション手段間の関係、手段と知識創造(コミュニケーションのパフォーマンス)の関係等が明らかとなった。この定量的分析結果を踏まえて、さらにヒアリング調査による定性的検討を行った。それらの照合により、VFXプロジェクトは、従来のゲートキーパー説、ゲートキーパー&トランスフォーマー説では説明が不十分であり、スーパーバイズ・ラインとマネジメント・ラインという二つのラインの分業と階層構造からなる協働リーダーシップ・モデルが提示された。2)平成13年度に行った参加観察による一人のVFXスーパーバイザー(ケブン・トッド・ハウグ氏)の一週間のコミュニケーション行動の分析を受けて二つの調査を行った。第1に、14人のVFXスーパーバイザーに対するヒアリング調査を実施し、VFXスーパーバイザーの機能とコミュニケーションに関する一般化を試みた。その結果、プロジェクト・デザインにおける参加企業の立地決定要因が明らかにされるとともに、フリーランスと企業所属のVFXスーパーバイザー間の相違、対象メディアによる相違(映画、CM、音楽ビデオ)等が明らかになった。第2に、時間軸的な分析の拡張のため、ケブン・トッド・ハウグ氏に映画以前のキャリア・パス、作品毎のネットワークの進化について詳細なヒアリングを行った。その結果、同氏のネットワークの進化論的グルーピングがなされるとともに、ターニング・ポイントとなったプロジェクト並びに人物が存在し、マドンナのミュージックビデオの仕事でその後のキーパーソンとの出会いがあったこと、プロデューサーのシオン女史、デビッド・フィンチャー監督とのつながりがその後の仕事や人の拡大に関係していること、今はない某社が現在活躍している多くの入物とのネットワーキングの場として機能し、インキュベータ的役割を果たしたこと等が明らかになった。
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