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外国人児童・生徒の認知能力活性化による文法理解促進に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13780163
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 日本語教育
研究機関静岡大学

研究代表者

宇都宮 裕章  静岡大学, 教育学部, 助教授 (30276191)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード認知と言語 / 外国籍年少者 / 文法理解促進 / イベント・イメージスキーマ / 統合カリキュラム / アスペクト / 認知言語学 / イメージスキーマ / 文法理解 / 外国人児童生徒 / 日本語教育
研究概要

本研究は認知能力と文法理解との関連惟の解明が中心課題となっているが本年度ではその関連性に関して次のような新たな知見が得られた。アスペクトを含む時間的な流れを言語化する場合、知覚器官からの入力情報にたとえ運動的なものがなくても「時間に添った動き」が言語となって表出する。また、発話者が同一の状況を共有しているにも関わらず、言語化する表現には「動的なコト」や「静的なモノ」といった全く異なった様相が現出する。このことは、言語話者が自らの認知能力で状況を処理し、表現を選択していることを示している。人間としての普遍的な認知の存在(「イベント・イメージスキーマ」の存在)を強く示唆するものである。この理論を仮定した上で、言語学習者の学習観と言語指導者の指導観を問い直し、実践的課題に取り組んだのが本年度の際立った特徴である。学習観と教育観に対しては、次の点が明らかになった。
1、言語学習が、学習者自らの持つルール(文法)構築能力に働きかけた能動的な活動であること。
2、言語指導は、そうした学習者の認知能力に働きかけることで適切な活動になること。
以上の2点は、従来からの年少者に対する日本語教育支援に対して再考を示唆すると同時に、教育現場で一般的に行われてきた経験的な活動に理論的な背景を与えるものである。例えば、言語教育と教科教育の2つに分けた指導活動に対しても、別々に行われる必然性はなく、逆に融合的な活動を行うことで、それぞれが持つ特徴が最大限に生かされる環境を構築することが可能になるのである。
実証研究においても極めて高度な成果を挙げることができた。本研究者監修の下で行われた言語・教科融合指導は、外国籍の児童を含む一般日本人学級で成功を収め、本研究で得られた理論の正しさがほぼ立証された。短い期間ではあったが補助金申請時の目標が達成されたといえる。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宇都宮 裕章: "認知機構に基づくテンス・アスペクト解釈"Ars.Linguistica. 9. 17-38 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 宇都宮 裕章: "学びの活性化と教育観-年少者日本語教育支援によせて-"日本語教育. 116. 99-108 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 宇都宮 裕章: "イベント・イメージスキーマによる言語への拡張"静岡大学教育学部研究報告(人文・社会科学篇). 第52号. (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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