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日本語学習者の発音とプロソディ:対照言語学的アプローチによる学習者音声の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13780166
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 日本語教育
研究機関岡山大学

研究代表者

中東 靖恵  岡山大学, 文学部, 講師 (90314658)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード日本語学習者 / 日本語音声 / 音声的バリエーション / 日本語教育 / 国際情報交換 / 中国 / 発音とプロソディ / 対照言語学 / 韓国:中国(台湾):ブラジル
研究概要

本年度は、中国人日本語学習者に対して撥音の読み上げ調査を行い、その結果を学習者音声の音声的バリエーションという観点から考察を行った。
インフォーマントは、日本に在住の中国人日本語学習者31人(男12人、女19人)。出身地、民族名、年齢、来日歴、日本語学習歴など学習者の属性のほか、中国で受けた日本語の発音教育や、日本語の撥音を発音する際の意識についても尋ねた。
調査は、以下に示すような撥音を含む258の単語と13の短文を用いて行った。
(1)両唇鼻音:インパクト、乾杯、看板、コンビニ、あんまり、運命、さんま、専門…
(2)歯茎鼻音:簡単、センター、半月、うんざり、金属、団地、本音、訓練、親類、コンロ…
(3)硬口蓋鼻音:カンニング、こんにゃく、三人、にんにく、般若、本人…
(4)軟口蓋鼻音:アンコール、単価、貧困、案外、音楽、言語、ジャングル、ハンガー…
(5)口蓋垂鼻音あるいは鼻母音:安全、本、禁煙、恋愛、神話、男性、チャンス、噴水…
調査の結果、学習者に見られる撥音の音声的バリエーションには、音環境ごとに一定の傾向が認められることが明らかになった。多くの場合、日本語母語話者と同様、後続する音の別により実現音声が決まるが、ゆれも見られ、その場合、撥音に先行する母音の別と、先行母音の調音位置が関係するという日本語母語話者にはない別の規則が働いている可能性が示唆された。
本研究は、従来、誤用の観点からしかあまり議論されてこなかった日本語学習者の撥音の実現音声について、計量的観察に基づき、音声的バリエーションという観点から考察することにより、これまで漠然としていた学習者音声の実態を明らかにすることができた。今後、他の言語を母語とする学習者にも調査を行い、日本語学習者に共通する規則性が見いだせるかどうか、そしてそれがあるとすれば互いに共通性があるのかどうか、検討する必要がある。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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