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クリロフ部分空間法の分散共有メモリアーキテクチャ上への並列実装とその性能評価

研究課題

研究課題/領域番号 13780200
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 計算機科学
研究機関東京大学

研究代表者

西田 晃  東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助手 (60302808)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードクリロフ部分空間法 / 並列処理 / 分散共有メモリ / PCクラスタ / グリッドコンピューティング / 前処理 / BLAS
研究概要

今年度は,クリロフ部分空間法の分散共有メモリアーキテクチャ及び広域分散クラスタ上への並列実装技術に関して,以下の成果を得た。
分散共有メモリアーキテクチャ上での並列数値処理 今年度はIntel社のプロセッサを用いた分散共有メモリ型並列計算機であるNEC AzusA Itaniumサーバ及びIBM x440 Xeonサーバを利用し,分散共有メモリアーキテクチャ上での効率的な並列数値処理についての検討を行った。大規模連立一次方程式の反復解法において,計算の大部分を占める低レベルなBLAS演算の並列化を考える場合,レイテンシを小さくするとともに,ノード内,及びノード間のメモリ帯域幅を十分に確保することが必要となる。評価の結果,AzusAで採用されているOSのメモリアフィニティ機能,及びx440で採用されているノードキャッシュが,性能に関してそれぞれ有効な手法であることが分かった。また,Itaniumプロセッサの高いCPU性能を活かすためのアプリケーションとして高速フーリエ変換を取り上げ,キャッシュを有効利用するとともに分散共有メモリ向けのデータ配置を行うことにより,ピーク性能の12%以上にあたる2GFlops以上の性能を出すことに成功した。
広域分散クラスタ上での並列数値処理 他方,近年広域に分散された世界中の情報資源を統一的に扱うGrid技術に関する研究が多方面で進められている。本研究では,ネットワーク性能のグリッド計算に与える影響に着目し,グローバルコンピューティングのソフトウェアインフラストラクチャに必要とされる様々な要素技術を提供するツール群であるGlobus Toolkitを昨年度に構築したPCクラスタ上に実装し,LU分解を用いてGrid上での並列計算における性能を通信速度の異なる二種類のネットワーク上で比較した。この結果,Globus固有の通信遅延はあるものの,十分な通信帯域幅のある環境では,その影響が無視できる程度であることが分かった。今回の実験はLAN上の理想的な環境で行ったものであり,WAN上に分散した環境においてはより大きな通信遅延を想定しなければならない。しかしながら,本実験の結果は広域環境上での細粒度な科学技術計算について,その可能性を示唆しているといえる。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (19件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (19件)

  • [文献書誌] 西田晃, 小柳義夫: "OpenMPを用いたJacobi-Davidson法の並列実装とその性能評価"2002年並列処理シンポジウム論文集. 72-86 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 武田恵史, 西田晃, 小柳義夫: "Globusを用いたGrid上での並列数値処理とその性能評価"インターネットコンファレンス2002論文集. 5-12 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 西田晃, 額田彰, 小柳義夫: "ハードウェア分散共有メモリを用いた疎行列アルゴリズムの細粒度並列処理"コンピュータシステム・シンポジウム2002論文集. 13-20 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 藤井昭宏, 西田晃, 小柳義夫: "領域分割による並列AMGアルゴリズム"2003年ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム論文集. 83-90 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 額田彰, 西田晃, 小柳義夫: "分散共有メモリを用いた並列FFTとその最適化"2003年ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム論文集. 63-70 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 藤井昭宏, 西田晃, 小柳義夫: "領域分割による並列AMGアルゴリズム"情報処理学会論文誌(コンピューティングシステム). (掲載予定). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 額田彰, 西田晃, 小柳義夫: "分散共有メモリを用いた並列FFTとその最適化"情報処理学会論文誌(コンピューティングシステム). (掲載予定). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 武田恵史, 西田晃, 小柳義夫: "Globusを用いたGrid上での並列数値処理とその性能評価"情報処理学会研究報告. 2002(90). 13-18 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 西田晃, 額田彰, 小柳義夫: "ハードウェア分散共有メモリを用いた疎行列アルゴリズムの細粒度並列処理とその最適化"情報処理学会研究報告. 2002(91). 37-42 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 藤井昭宏, 西田晃, 小柳義夫: "領域分割による並列AMGアルゴリズム"情報処理学会研究報告. 2002(91). 31-36 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 藤井昭宏, 西田晃, 小柳義夫: "並列直接解法によるSmoothed Aggregation MG法の改良と評価"情報処理学会研究報告. 2002(92). 25-30 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 西田晃, 額田彰, 小柳義夫: "コモディティ分散共有メモリIBM x440の性能評価"情報処理学会研究報告. 2003(93). 31-36 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 島津朗, 西田晃, 小柳義夫: "Coarseningの修正によるMultilevel ILU分解のalgebraicな改良"日本応用数理学会2002年度年会予稿集. (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 西田晃: "大規模固有値解法の前処理技術"日本応用数理学会2002年度年会予稿集. (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 西田晃, 小柳義夫: "疎行列アルゴリズムのための共有メモリアーキテクチャ上でのBLASの並列化手法と性能評価"情報処理学会研究報告. 2000・22. 61-66 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 西田晃, 小柳義夫: "前処理付Jacobi-Davidson法の数値特性"第30回数値解析シンポジウム予稿集. 91-94 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 西田晃, 小柳義夫: "Jacobi-Davidson法の並列前処理とその性能評価"情報処理学会研究報告. 2001・77. 31-36 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 西田晃, 小柳義夫: "Jacobi-Davidson法の数値特性"日本応用数理学会2001年度年会講演予稿集. 274-275 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 武田恵史, 西田晃, 小柳義夫: "Globusを用いたGrid上での並列数値処理とその性能評価"情報処理学会研究報告. (掲載予定). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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