研究概要 |
平成14年度は次の1,2に従って,研究を行った. 1.提案フィルタリング法と検出法との統合 平成13年度に提案したUCMsを用いたフィルタリング法は、「競合がおこりがちな」サービスの組み合わせ、および、競合が疑われる要求レベルのシナリオを導出する。このフィルタリングの導出結果を、サービス競合検出プロセスで効率的に利用する手法の提案を行った。具体的には、インターネット電話(VoIP)のサービス記述言語CPLを用いた開発環境におけるサービス競合検出法を新たに開発した。この方法では、競合がおこりがちなシナリオをCPLスクリプトにおける意味誤りにマッピングし、複数のCPLスクリプト間のサービス競合を「各スクリプト単体では発生しない意味誤り」と定式化する。これにより、競合フィルタリングで得られたシナリオを用いて、CPL間のサービス競合を効率よく検出することが出来た。 2.VoIPサービス競合検出シミュレータの構築 1.で提案した手法を計算機上で実装し、VoIPにおけるサービス競合の検出シミュレーションを行えるシステムを試作した。このシステムは、ユーザ定義のCPLスクリプトを入力すると、提案法に従った競合検出のシミュレーションを行うシステムである。また、このシステムはWebインターフェイスとCGI技術を用いて外部に公開されており、インターネットを通してあらゆるユーザが試用することができる。 以上の成果を5つの国際会議論文(ICOIN-16,ICDSN-2002,ITC-CSCC2002,NCSEC2002,SAINT2003)にまとめ、口頭発表を行った。
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