研究課題/領域番号 |
13780410
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
守田 幸路 九州大学, 工学研究院, 助教授 (40311849)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 気液二相流 / 沸騰水型原子炉 / 燃料集合体 / ドリフトフラックス / 数値解析モデル / サブチャンネル |
研究概要 |
沸騰水型原子炉は、冷却材の沸騰を伴う熱伝達を利用して炉心で発生するエネルギーを利用するシステムであり、燃料集合体内の気液二相流挙動を精度良く予測することは、プラントの効率的運用、安全性評価の観点から重要な課題である。特に、近年、炉心燃料の高出力密度化、高燃焼度化等に伴う設計高度化により、炉心燃焼解析システム全体としての精度向上が求められており、燃料集合体内での気泡移動現象に代表される多次元的な気液二相流挙動を機構論的な手法により定量的に解明することが重要な課題となっている。 本研究においては、申請者等が従来のドリフトフラックスモデルを多次元系にも適用できるよう改良した新しい数値解析モデルを基にした多次元気液二相流解析コードを開発し、燃料集合体内での多次元的な気液二相流の流動特性を定量的に解明するための機構論的な手法を整備した。さらに、燃料集合体の単チャンネル(単一の燃料ピン)を模擬した体系での気液二相流実験を実施し、開発した3次元気液二相流解析コードの検証データを得た。単一サブチャンネルの気液二相流の実験解析を通じて、単一サブチャンネル体系での解析モデルの基本的な妥当性を検証した。 この結果、開発した多次元気液二相流解析コードによって、単一サブチャンネル体系での気液二相流の三次元的な運動挙動を定性的に再現できることを示した。このことにより、申請者が用いる新しい多次元ドリフトフラックスモデルが、その取扱いの簡便さに加えて、一次元二相流において信頼性の高いドリフト速度の相間式を多次元系にも適用することができることも示された。一方で、気泡の多次元的なドリフト挙動に加えて現れる気泡拡散の効果を構成方程式に取り入れることで、解析モデルの高度化を図る必要があることが明らかとなった。
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