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環境変動は森林限界を押し上げるのか?

研究課題

研究課題/領域番号 13780418
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 環境動態解析
研究機関信州大学

研究代表者

高橋 耕一  信州大学, 理学部, 助手 (80324226)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードハイマツ / ダケカンバ / オオシラビソ / 標高傾度 / 植生移行帯 / 肥大成長 / 環境変動 / 温暖化 / 移行帯 / シラビソ / 年輪
研究概要

標高傾度にそった森林植生の垂直分布が環境変動によって全体的に押し上がるのかどうかを解明する研究の一環として,植生移行帯に注目して調査研究を行った.植生は標高にそって徐々に変化するのではなく,移行帯と呼ばれるところで急激に変化する.すなわち移行帯は分布の上限と下限の種によって形成されている.そのため植生帯が環境変動によって上昇するかどうかを明らかにする上で,移行帯における調査研究は不可欠である.そこで本研究では,山地帯と亜高山帯の間,および亜高山帯と高山帯の間の移行帯において,気象条件が分布の上限と下限の種の成長および気孔コンダクタンスにどのように影響しているのかを明らかにした.標高1600〜2800mの範囲内で,シラカバ,ダケカンバ,シラビソ,オオシラビソ,ハイマツの5種を対象にして調査した.その結果,次の4点の結果が得られた.(1)一般的には標高が高いほど,樹木の成長は降水量よりも夏の低い気温によって制限されている,(2)分布下限のダケカンバとシラビソ,および分布上限のシラカバが分布する移行帯では,分布下限の種の方が夏の高い気温によって成長が抑制される,(3)高山帯で優占するハイマツは現在の分布上限よりも低い標高でも生長可能であるが,亜高山帯の樹種との競争によって,分布が高山帯に限られている,(4)標高が高くなるほど,気孔コンダクタンスが増加し,高い標高帯では乾燥ストレスの低いことを示唆した.以上の結果は,既に3本の学術論文としてまとめられ,そのうち1本は学術雑誌に受理されている.
分布域の異なる樹種の成長と気象条件との関係はかなり分かってきた.しかし環境変動によって植生帯がどのように変化するかを明らかにするためには,今後は種子の発芽実験なども含めて,個体群動態学的な研究が必要である.

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takahashi, K.: "Effects of climatic conditions on shoot elongation of alpine dwarf pine (Pinus pumila) at its upper and lower distribution limits in central Japan"Arctic, Antarctic, and Alpine Research. 35(1)(印刷中). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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