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昆虫脳からの概日リズム調節ペプチド・PDFの単離・精製

研究課題

研究課題/領域番号 13780467
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生物有機科学
研究機関九州大学

研究代表者

野瀬 健  九州大学, 理学研究院, 助手 (10301334)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードPDF / 概日リズム / 昆虫 / 精製
研究概要

近年、生物時計の研究が進み、その分子機構解明のために様々な種の生物において、概日リズムに関するタンパク質、遺伝子解析が実施されている。こうしたなか、18アミノ酸残基からなる神経ペプチド・PDHは、昆虫脳における時計ニューロンに特異的に存在し、概日リズム発現のペースメーカーホルモンとして働いている。このペプチドは神経軸索、シナプス、細胞質のみならず細胞核にも存在し、その機能に大きな注目が寄せられている。しかしながら、受容体をはじめ、分子挙動に関する分析はほとんど手付かずの状態である。本研究では、PDFの分子機構の解析を目的に、以下の実験を行なった。
前年度に引き続き、カイコPDFについて精製実験を実施した。脳からの抽出物について固相抽出、逆相HPLCで分画を行なった。同定には抗体を用いたELISA法を用いた。HPLCでの分離後、マススペクトルおよびプロテインシーケンサーでの配列解析を実施したが、PDF全構造は解析できなかった。そこで、まずPDFペプチドの標準品として配列既知のPDFペプチドを化学合成し、その精製時における挙動と構造について検討した。ペプチドはFmoc固相合成法で化学的に合成し、純品を得た。その結果、PDFのN末端に存在するAsn-Gly配列は、ペプチド合成時に不安定であることが明らかとなり、単離・精製時に分解を受ける可能性が示唆された。この事実より、PDFのアミノ酸配列を決定するため、cDNAクローンニング法を用いることとした。その結果、イエバエおよびコオロギPDFの2種をPDFペプチドのアミノ酸配列を決定した。それらの配列情報より相当するペプチドを化学合成し、CDスペクトル測定したところ、リン酸水溶液中ではβシート構造を、膜環境に類似した結果を与えるTFE濃度を増加させるとPDFペプチドの2次構造がαヘリックス構造を多く含む立体構造に変化することが観測された。CDスペクトル解析の結果は2つのPDFでほぼ同一で、受容体結合構造はPDFペプチドに共通であると推定された。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ayami Matsushima et al.: "Structural Characterization of the Housefly PDF, A Circadian Rhythm Pacemaker Hormone"Peptide Science 2002. (印刷中). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Chuman et al.: "cDNA Cloning of Circadian Rhythm Pacemaker Neuropeptide PDF in Gryllus Bimaculatus and its Nuclear Localization"Peptide Science. 2000. 59-62 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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