研究課題/領域番号 |
13780538
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
村本 和優 姫路工業大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50305679)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | チトクロム酸化酵素 / 膜タンパク質 / ヘムタンパク質 / 電子伝達 / プロトン輸送 / X線結晶構造解析 / 反応中間体 |
研究概要 |
チトクロム酸化酵素の機能の分子機構を解明するためには、機能発現に係わる構造変化の同定が必須である。酸素還元反応では、還元型活性中心への酸素の結合により中間体P型が生成し、更に1電子還元により中間体F型が生成する。また、P型とF型は酸化型活性中心への過酸化水素の結合によっても生成する。本研究ではP型とF型の活性中心にある酸素分子種の同定、及び反応に伴うタンパク質の立体構造変化の解明を目的としてX線結晶構造解析を行った。これまでに、酸化型結晶への還元剤の添加により還元型結晶が得られ、過酸化水素の添加によりP型、及びF型結晶が得られた。結晶の吸収スペクトル変化の測定から、結晶中での中間体の割合は還元型ではほぼ全て、P型では7割以上、F型では5割以上と見積もられた。得られた結晶は100Kの低温窒素気流により急速凍結し、中間体状態を保持した。 (1)X線回折実験。Spring8 BL44XUビームラインの放射光を用いてX線回折実験を行い、最高分解能が還元型1.9Å、P型1.86Å、F型2.0Åの回折データを収集することができた。また、各中間体ともに複数のデータセットを収集した。 (2)反応中間体の構造解析。得られた回折データを用いて分子置換法により初期位相を決め、位相改善計算をした後、電子密度図を作成した。その結果、還元型では認められない電子密度がP型とF型では活性中心内の2ヶ所(ヘム鉄と銅との間、及びチロシン側鎖との水素結合距離内)に見いだされた。それぞれの電子密度は酸素1原子ずつに相当すると考えられ、酸素還元反応における反応生成物がP型とF型の段階においてこれら2ヶ所に結合している可能性が示唆される。また、還元型とP, F型とではヘムa側鎖、及び近傍のペプチド主鎖のα-ヘリックス構造に変化があることが新たに見いだされた。
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