研究課題/領域番号 |
13780555
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中川 拓郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20324866)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | DNA複製 / DNA組換え / ゲノム / 細胞周期 / チェックポイント / キナーゼ / MCMヘリケース / Cdc45 / DNA / 複製 / 組換え / MCM / ヘリケース / 酵母 / 染色体 |
研究概要 |
DNA複製フォークの維持機構の解明を通じて、ゲノム安定性を確保するメカニズムの理解を目指す。複製フォークが停止あるいは衝突した場合、フォークの崩壊を防ぐ為に相同DNA配列間でDNA組換えが起こる。このような組換えに関わる因子を同定する為に、分裂酵母の染色体上に反復配列(ade6B;ura4+:ade6X)を導入し、様々な変異株を用いてade6ヘテロアリル間での相同組換え頻度を調べた。その結果、複製フォーク上に存在し、その進行に必至なMCM DNAヘリケースとその活性化因子Cdc45が、反復配列間DNA組換えに必要である事が分かった。また、これらMCM、Cdc45の変異株(nda4、sna41)は、DNA複製阻害剤ヒドロキシウレア(HU)添加時に起こるM期の遅延に欠損を持ち、致死となる、つまり、細胞周期制御に欠損を持つ事が分かった。そこで、Cds1(S期チェックポイント因子)とMCM、Cdc45との関連を調べた結果、複製停止時に起こるCds1蛋白のリン酸化とCds1キナーゼの活性化にMCM、Cdc45が関わる事が明らかとなった。よって、DNA複製フォークが停止した際、MCM、Cdc45がフォークの停止を認識し、Cds1チェックポイントキナーゼを活性化すると考えられる。しかし、nda4、sna41変異は、Cds1とMrc1(Cds1活性化因子)破壊株のHU感受性を部分的に抑制する事が分かった。更に、nda4変異は、Rqh1(RecQヘリケースファミリー)破壊株の、HU感受性とMMS(DNAアルキル化剤)感受性をも抑制した。従って、MCM、Cdc45は、Cds1の活性化に留まらず、停止した複製フォークがどの様な修復・チェックポイント経路によりプロセッシングされるのかを選択する重要な役割を担っていると考えられる。
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