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野生型遺伝子の導入によるI型糖尿病ラット(KDP)の表現型回復実験

研究課題

研究課題/領域番号 13780659
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 実験動物学
研究機関千葉大学

研究代表者

横井 伯英  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (70311610)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード1型糖尿病 / 感受性遺伝子 / ポジショナルクローニング / 自己免疫 / トランスジェニック / ラット / Cblb遺伝子 / I型糖尿病 / 原因遺伝子 / マッピング / 物理地図 / ゲノム解析
研究概要

本研究の目的は、1型糖尿病モデルKDPラットの主要な感受性遺伝子座Iddm/kdp1の遺伝子本体を同定し、当該遺伝子に対応する野生型遺伝子の導入によるKDPラットの表現型回復実験を行って、当該遺伝子が真の原因か否かを明らかにすることである。
これまでに、Iddm/kdp1の候補遺伝子としてCblb (Casitas B-lineage lymphoma b)遺伝子を単離し、KDPラットに特異的なナンセンス変異を同定した。さらに、マウスのH-2K^dプロモーター(全身性に発現)、CAGプロモーター(全身性に発現)、Lckプロモーター(T細胞特異的に発現)、ヒトインスリンプロモーター(膵臓β細胞特異的に発現)の支配下に野生型Cblb遺伝子を発現するトランスジェニックラットを作出した。
今年度は、戻し交配にてKDPラットの遺伝的背景にトランスジーンを移し、トランスジーンの有無と膵島炎および糖尿病の発症との関連を調べた。H-2K^dプロモーターを用いて2種類のトランスジェニック系統が得られ、120日齢まで糖尿病の発症を観察した結果、一方の系統では完全に発症が抑制されていた。他方は糖尿病を発症するものがあったが、発症率は有意に抑制されていた。トランスジェニック系統では膵島炎の発症も有意に抑制されていた。このことから、Cblbの変異がKDPラットの病態に関与することが明らかになった。
また、KDPラットの組織学的解析から、膵臓以外にも甲状腺、顎下腺、腎臓などの臓器にリンパ球浸潤が認められ、自己免疫の症状を呈していることがわかった。これらのことから、Cblbは自己免疫を抑制する分子であり、CblbはKDPラットの1型糖尿病の主要な感受性遺伝子であると結論づけた。
この成果は論文として発表し、朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞、千葉日報、科学新聞等に掲載された。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yokoi, M. et al.: "Cblb is a major susceptibility gene for rat type 1 diabetes mellitus"Nature Genet.. 31. 391-394 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Okamoto, M. et al.: "Linkage mapping of the mouse nephrosis (nep) gene to chromosome 15"J. Vet. Med. Sci.. 63(12). 1347-1350 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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