研究課題/領域番号 |
13854020
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
角 昭一郎 (2003) 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (80252906)
井上 一知 (2001-2002) 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (90168435)
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研究分担者 |
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
宮崎 純一 大阪大学, 医学部, 教授 (10200156)
中辻 憲夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (80237312)
角 昭一郎 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (80252906)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
70,070千円 (直接経費: 53,900千円、間接経費: 16,170千円)
2003年度: 24,700千円 (直接経費: 19,000千円、間接経費: 5,700千円)
2002年度: 19,760千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 4,560千円)
2001年度: 25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
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キーワード | 胚性幹細胞 / バイオ人工膵 / 免疫隔離 / ランゲルハンス島(膵島) / 皮下移植 / 血管新生 / 糖尿病 / 分化誘導 / 幹細胞 / ES細胞 / 膵島様細胞塊 / 塩基性線維芽細胞増殖因子 / インスリン産生細胞 |
研究概要 |
幹細胞の分化誘導によるインスリン産生細胞の開発においては、マウス胚性幹細胞の膵島様細胞塊への分化誘導を試み、独自の方法で、従来報告されていない優れた機能を有する細胞を作製し、電子顕微鏡的なインスリン分泌顆粒、膵特異的遺伝子発現、および、マウス糖尿病モデルへの移植による血糖低下を確認した。 ヒトに応用可能な皮下移植タイプのバイオ人工膵デバイスの開発においては、抗補体作用ポリマーなどの併用やより移植に適した形状の開発を行い、ラット膵島あるいはブタ膵内分泌細胞を組み込んだマクロデバイスを作製して血管誘導前処置を施した皮下組織内へ移植することで、マウス糖尿病モデルの血糖を長期間にわたり正常化することに成功した。さらに、ポリビニルアルコール(PVA)を材料とし、膵島細胞凍結保存技術を応用した全く新しいマクロカプセル化膵島の作製方法を確立し、ラット膵島による糖尿病マウスの治療実験において、血糖低下作用のみならず、糖尿病性腎障害の軽減効果を確認した。このPVAデバイスは、作製方法が比較的簡便で大型化に容易に対応できる特徴を有する。 皮下移植前処置処置用血管誘導デバイスの作製と改良では、basic fibroblast growth factorの徐放製剤等を用いて、膵島の同種皮下移植やバイオ人工膵異種移植における有用性を確認し、さらに、コラーゲン被覆したPVAデバイスを用いても、良好な血管誘導が可能であることを示した。 以上の成果により、糖尿病モデル動物におけるバイオ人工膵皮下移植システムの有効性は、小動物においてはほぼ確立し得たものと考えられ、今後必要となるデバイスの大型化や、イヌを用いた前臨床治療実験へ向けた基礎的な方法論が整備された。
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