研究課題/領域番号 |
13871007
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
美学(含芸術諸学)
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研究機関 | 公立はこだて未来大学 |
研究代表者 |
木村 健一 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 助教授 (60280327)
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研究分担者 |
西野 由希子 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 助手 (70325900)
美馬 義亮 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 講師 (60325892)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ThinkingSketch / ハロルド・コーエン / ワークショップ / 人工知能 / 抽象絵画 / インタラクション / ZKM / AARON / 迎山和司 / 絵画表現 / せんだいメディアテーク |
研究概要 |
本年度は実験装置として開発した「コンピュータと人間がインタラクションしながら絵画を生成する」アプリケーションThinkingSketchを用いて、芸術活動をする一般ユーザとコンピュータ(人工知能)との関係を探る研究活動を足がかりに3年間の研究活動の取りまとめを行った。 その主要な目的は、ThinkingSketchを用いた絵画制作作業を通じてユーザがどのような「人工知能との相互作用」を生んだかを明らかにすることと、生成された多様な絵画のパラメータを分析することで、こうした絵画生成法がユーザに与える教育的な効果について考えることであった。 ・装置の常設設置による絵画データの収集 埼玉県川口市に新設された映像ミュージアムSKIP CITYにThinkingSketchの描画システム一式を設置し、本年3月まで1年間にわたり来場者に自由に装置を使って絵画生成を行ってもらった。自動的に絵画データを取得できる機能を追加し、膨大な量のデータを取得することができた。ミュージアム側の観察では、極めて短時間に本ソフトとのインタラクションが成立し、大量の抽象絵画を生み出してた、との報告を受けている。 ・国際シンポジウムでの発表 2003.7.4-7.6、ドイツ・カールスルーエ市にあるZKM : Center for Art and Mediaにて本研究の成果の一部を発表した。本会議はHierarchies of Communicationがテーマであり、コンピュータと人間との相互作用により生まれる芸術活動の現状について主に報告した。 ・ワークショップの開催 2003.9.15、京都の大川センター(CAMP : Children's Art Museum & Park)にて、公募で集めた小学生40名の子供を対象にThinkingSketchを用いて「抽象絵画」を描くワークショップを開催した。プレ、ポストレポートの分析に加え作業途中でのインタビューの評価も行い、PCのサポートを受けた描画活動についての効果や、その結果生まれた絵画について考察した。 ・とりまとめの状況 人工知能とのインタラクションによって絵画生成を行った多くの作品を収集できた。一般ユーザの構図戦略、配色戦略の分析を通じて、抽象絵画レベルであれば、ユーザはその表現のあり方を「短時間」に理解し、ある程度表現できる可能性が示唆できた。
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