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密室育児・密着子育て:問題は本当にそうだろうか?

研究課題

研究課題/領域番号 13871015
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関茨城大学

研究代表者

松村 多美恵  茨城大学, 教育学部, 教授 (70091866)

研究分担者 大原 利江  茨城大学, 教育学部, 助手 (70323194)
木村 競  茨城大学, 教育学部, 教授 (70241734)
数井 みゆき  茨城大学, 教育学部, 助教授 (20282270)
研究期間 (年度) 2001 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード密室育児 / 子育て支援 / 育児ストレス / 母親の就業形態 / 子育て支援の有無 / 孤立化 / 育児不安 / サポート / 母親のコミュニケーション能力 / 過活発な子ども
研究概要

15年度は、14年度から引き続き行っていた質問紙調査の集計と結果をまとめる作業となった。1000部配布した質問紙は549部回収できたので、回収率は54.9%となった。就学前の乳幼児を持つ母親が回答者となった。密室育児・密着子育てをしていると思うときを母親に3つまで選択してもらった結果として、1番多かった項目は「自分の調子が悪いとき」であった。2番めは「一日中、子どもと二人だけで過ごす」が選択されており、3番目には「子どもに長時間、ビデオやテレビを見せているとき」であった。また、密室育児をしていると感じる時間的長さについては、「一日」が4割近くで最も多く、ついで「半日」、「1時間未満」が来ていた。育児ストレスとの関連を検証したところ、育児ストレスが高い母親は密室育児として「育児に向いていないと思うとき」「大人と話をすることがないとき」を有意に多くあげていた。逆に、育児ストレスが低い群では「自分の調子が悪いとき」「子どもが病気のとき」を選択することが多かった。
当初の目的であった、密室育児とは何であるのかという定義を探る課題について、母親の現状によって密室育児の定義もそれぞれ異なることがわかり、そのような育児環境の情報を検討することが重要であった。つまり、密室育児・密着子育てそのものが問題であるというよりも、結果として密室育児になっている、という状況が垣間見られたのである。
母親の就業による結果から、パート就労をしている母親が、育児の時に頼りになる相手として夫を選んでいないこともわかった。そして、パート就労の母親のストレスや心的疲労がもっとも高いことがわかった。立場が中途半端であることが、多重役割になってしまい、重荷を背負っているようであった。
結果として、密室育児の項目を精選するという目的は果たされ、そして、地元自治体における子育て支援の不備なども明らかになった。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書

研究成果

(4件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] 数井みゆき: "子ども虐待-学校環境に関わる問題を中心に-"教育心理学年報. 42. 148-157 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 安藤みゆき, 数井みゆき: "「もうひとりの重要な(意味ある)他者」-児童養護施設出身者のライフストーリーより-"茨城大学教育学部紀要(人文・社会科学、芸術). 52(印刷中). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 数井みゆき: "家族研究から家族カウンセリングに期待すること"家族心理学年報21 家族カウンセリングの新展開(日本家族心理学会(編))(金子書房). 235 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 数井みゆき: "母子関係研究の成果と問題点.日本家族心理学会(編)『子育て臨床の理論と実際』(PP.51-62)"金子書房. 215 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2001-03-31   更新日: 2016-04-21  

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