研究課題/領域番号 |
13871033
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 奈良大学 |
研究代表者 |
元濱 涼一郎 奈良大学, 社会学部, 教授 (60190972)
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研究分担者 |
上野 誠 奈良大学, 文学部, 助教授 (40248191)
木下 博道 帝塚山大学, 人文科学部, 助教授 (60195336)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 木地屋 / 氏子駈 / 移住と定住 / 職の神話 / 社会統合 |
研究概要 |
(I)本年度は、前年度の研究成果を受けて、以下の研究調査及び作業を実施した。 (一)資料の収集に関しては、木地屋関連地域での、木地屋関連地等の現地調査、及び図書館、文書館、資料館等における地方史資料調査を継続実施した。その内容は、(1)轆轤など、木地屋の使用する道具類の所在を確認すること。この点では、愛知県津具村の村立民俗資料館に纏めて展示されていることが判明し、これを撮影することができた。また、(2)木地屋に関する文書類の確認、収集については、岐阜県高山市在住の史家・故角竹喜登氏のコレクショシ「角竹郷土史料文庫」の林業「木地屋関係」文書32点を高山郷土館において撮影した。近世を中心に、所謂木地屋文書だけではなく、木地屋の流通に関わる仕入帳、勘定帳、船積帳等を主なる内容とするものである。(3)木地屋関連地等の調査・確認に関しては、上記高山市内の寺院の木地屋の集団墓地、また丹生川周辺、近郊地、神岡などを中心に調査、撮影した。 (二)生産者への聞き取り調査に関しては、岐阜県神岡町の神岡飛騨春慶館、石川県輪島市の辻椀木地工芸の御協力を得て、主に近代以降の木地生産について、新たな知見を加えることができた。 (三)近世以降の木地屋の定住と移住に関する資料に基づくデータベースの作成作業を完了した。 (II)上記調査及び作業の結果、近世以降の、木地屋組織の成立と解体過程を見るに際しては、近世において既に始まっている、木地屋の定住と機能変化の過程の多様性を確認することの重要性と、同時にマイノリティの動向を跡付けることで近代国民国家成立の過程の記述が有効なものになるとの展望を得た。
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