研究課題/領域番号 |
13874017
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小谷 眞一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10025463)
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研究分担者 |
磯崎 泰樹 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90273573)
眞鍋 昭治郎 (真鍋 昭次郎) 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20028260)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | スペクトル逆問題 / ガウス過程 / KdV方程式 / 逆散乱理論 / グラスコン多様体 / 可積分系 / 無反射スペクトル / ランダム・シューティンガー方程式 |
研究概要 |
1次元のシュレーディンガー作用素のスペクトル逆間題はGelfand・Levitanにより50年前に解決されたが、KdV方程式を中心とした可積分な方程式を解く手段として、改めてスペクトル逆問題が見直されてきた。研究代表者はランダム・シュレーディンガー方程式のスペクトル問題の研究の過程でGelfand-Levitanのスペクトル逆問題があるクラスのガウス過程の2次汎関数のFeynman-Kac型の期待値で表現できることを発見した。ガウス過程の2次汎関数については、近年、我が国及びフランスで研究が進んでおり、それらの研究とスペクトル逆問題との関係が明らかになったという点を非常に興味深く思っている。現在、このガウス過程による表現を使いKdV方程式の解を直接表現できないか考察中である。その途中結果として、ポテンシャルが+∞か-∞で減少する場合にはガウス過程によりKdV方程式の解の直接表現が可能であることが分かった。しかし、ポテンシャルが減衰しない典型的な場合として周期的な場合があるが、この場合も含んだ表現は完成していない。可能性として、佐藤氏による可積分系の無限次元グラスマン多様体上での表現を利用することが考えられる。もしその構造が明らかになれば、ある種の可積分系とガウス過程の関係がつくことになる。 この辺の事情を明らかにした後、ランダムな初期値から出発したKdV方程式の解の構成を目指したい。これは数学的には上で構成される予定のKdV力学系の不変測度の中、できるだけランダムなものを見出すという問題であり、もしこれが出来るなら、KdVカオスを構成することになる。
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