研究課題/領域番号 |
13874069
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺嶋 正秀 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00188674)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 気液界面 / 過渡回折格子法 / 表面波 / 光反応 / 光音響 |
研究概要 |
制限された環境下での分子ダイナミクスに関する物理化学的研究は、そうした環境下での測定法がまだ完成していないため、バルク中とくらべて格段に劣っていた。ここでは、ナノメートルサイズの物性や制限された環境下での分子運動の情報、あるいは微少な不均一性との関連を研究するために、非接触でダイナミクスの測定可能な界面ヘテロダイン過渡回折格子(TG)システムを構築した。このシステムでは、透過型回折格子を用いてポンプ光とプローブ光を分割し、それを凹面鏡を用いて試料中に集光することで、TG信号とlocal oscillator(LO)を作り出すという原理に基づいた。ボンプ光にYAGレーザーからの紫外光、プローブ光に半導体レーザーからの赤外光を用い、赤外の感度のある検出器を用いることで、これまでのホモダイン検出に比べで約100倍以上高感度のTGシステムを完成させた。このシステムの性能評価を行うため、光励起後熱を発生する試料を用いて、その長時間安定性と時間分解能を検討し、数時間経過してもLO光と信号光の位相が10分の1波長もずれないことを確認した。またその時間分解能は10ナノ秒以上であり、種々の分子ダイナミクスを研究する上で、十分な性能を持っていることがわかった。このシステムを用いて、光合成反応中心の蛋白質ダイナミクスを調べたところ、エネルギーの放出過程と共に構造変化を表すダイナミクスを検出することができた。これを生体内のナノスペースに置いたときとの差を検討した。
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