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高強度フェムト秒レーザーによるダイオキシン類の高感度計測

研究課題

研究課題/領域番号 13874099
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 分離・精製・検出法
研究機関大阪市立大学

研究代表者

中島 信昭  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00106163)

研究分担者 阪部 周二  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50153903)
八ッ橋 知幸  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70305613)
研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードフェムト秒レーザー / 多光子イオン化 / ハロゲン化物 / ダイオキシン / ペンタクロロベンゼン / シクロヘキサジエン / ダイオキシン類
研究概要

高強度フェムト秒レーザーを用いると、親イオンが高効率で生成する場合があることがわかってきた。しかし、フラグメント化する場合も多いことが知られている。昨年度は高強度フェムト秒レーザーを用いたイオン化に着目し、親イオン生成のキーファクターを明らかにした。今年度は多種の有機塩素化合物(ペンタクロロベンゼン、ペンタクロロフェノール等22種)のイオン化を測定しからさらにメタン、ハロゲン化メタン(15種)発展させた。さらに新しい実験として、波長可変赤外レーザー(1400nm中心)励起についても調べた。有効なダイオキシン類高感度検出法に発展できる見通しを得た。
1.励起波長が800nmの場合:レーザー波長がカチオンの吸収と共鳴すると分解が起こりやすい。このことは塩化、フッ化ベンゼン、ハロゲン化メタンでも確認できた。ジベンゾ-p-ダイオキシンはバラバラに分解したが予想通りであった。
2.励起波長が1400nmの場合:2,3-ジメチル-1,3-ブタジエンでは800nm励起ではフラグメントイオンが観測された。800nmに親イオンの吸収を持つためである。しかし、1400nm励起の場合フラグメントイオンとともに親イオンが観測された。この分子カチオンは1400nm吸収を持たないからである。同一の分子で励起波長を変えることにより、親イオンを生成できることを示すことに成功した。
3.ダイオキシン親イオン:励起波長が1400nmの場合、フラグメントイオンとともに親イオンを観測することに成功した。この波長に親イオンの吸収がないものと推定される。
高強度フェムト秒レーザーを用い、カチオンの吸収と重ならない波長で励起ることにより、親イオンを生成できることを見い出した。ダイオキシン親イオンを非共鳴多光子イオン化法では今回初めて観測することに成功した。更に研究を展開すれば、有効なダイオキシン類高感度検出法に発展できる見通しを得た。実際、この研究は実用の機器を製作する計画が持ち上がっている。関連した論文を発表し、または発表準備中である。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Harada, S.Shimizu, T.Yatsuhashi, S.Sakabe, N.Nakashima: "A Key Factor in Parent and Fragment Ion Formation on Irradiation with an Intense Femtosecond Laser Pulse"Chem. Phys. Lett.. 342(5-6). 563-570 (2001)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Hosoi, T.Yatsuhashi, N.Nakashima: "Xylylene Formation from Vibrationally Hot Cyclophancs : Specific Dissociation Rate Constants of Strained Molecules"J. Phys. Chem. A. 106(10). 2014-2019 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] S.Shimizu, S.Sakabe, T.Yatsuhashi, N.Nakashima: "Coulomb explosion of benzene induced by an intense laser field"J. Chem. Phys.. 117(7). 3180-3189 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] H.Harada, S.Shimizu, T.Yatsuhashi, S.Sakabe, Y.Izawa, N.Nakashima: "A key factor in Parent and Fragment Ion Formation on Irradiation with on Intense Femtosecond Laser Pulse"Chemical Physis Letters. 342・5-6. 563-570 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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