研究課題/領域番号 |
13875030
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
|
研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
大西 直之 中部大学, 工学部, 助教授 (60201977)
|
研究分担者 |
難波 義治 中部大学, 工学部, 教授 (40029129)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 超精密加工 / フッ化カルシウム / フロートポリシング / 表面原子構造解析 / 高分解能透過電子顕微鏡 / 単結晶 / 表面ステップ構造 / フロート・ポリシング / 透過電子顕微鏡 |
研究概要 |
これまでに、フッ化カルシウム(CaF_2)単結晶のフロートポリシング法(FP)による超精密研磨表面が、(111)面のステップ構造で構成されていることが高分解能透過電子顕微鏡(HRTEM)によるナノ構造解析により見いだされた。解析の結果、ステップの間隔は研磨面の(111)面からの角度のずれに依存していることが予想された。機械的研磨のみを行った大型のバルク単結晶でこのような表面構造が実際に確認された例は報告されていない。 平成14年度においては更に、この表面ステップの間隔を制御することを目的として、レーザー光を用いて(111)格子面と加工面とのずれを正確に測定し加工を行った。この方法により加工面と(111)面の成す角度を約0.05〜2度の範囲で制御した複数の試料についてFPによる超精密研磨を行い、その表面ステップ構造を走査型プローブ顕微鏡(SPM)で評価した。その結果、研磨表面はほぼCaF_2の(111)面間隔に相当する高さのステップで構成されており、その形状からHRTEMで見いだされた(111)面のステップ構造と一致することが確認された。更に、SPMで測定されたステップ間隔は加工面と(111)面の角度にほぼ対応して変化することが明らかとなった。なお、超精密研磨の予備加工(精密研削)の段階では、結晶内の(111)面に対する研削の向きによって表面粗さが系統的に変化することも明らかとなった。 以上の結果より、フロートポリシング法による超精密研磨を用いて、バルク単結晶の高指数面機械加工により、原子レベルのステップが配列した超平滑面を得ることができ、またそのステップ間隔を一定範囲で制御可能であることが示された。ステップのない周期構造を有する面は、本研究計画の期限内で実施した系については得ることができず今後の課題となった。
|