研究課題/領域番号 |
13875061
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
熊川 征司 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (30022130)
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研究分担者 |
早川 泰弘 静岡大学, 電子工学研究所, 助教授 (00115453)
BALAKRISHNAN K. 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (70313939)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 三元混晶半導体 / インディウム ガリウム ヒ素 / インディウム ガリウム アンチモン / アルミニウム ガリウム アンチモン / 回転引上げ法 / 超音波振動 / 回転ブリッジマン法 / 偏析 / ガリウム アンチモン |
研究概要 |
本研究の目的は、均一組成比で高品質な三元混晶半導体単結晶を成長させるための基礎研究をすることである。(1)回転ブリッジマン法によるIn_xGa_<1-x>As結晶成長、(2)回転引上げ法によるAl_xGa_<1-x>Sb結晶成長、(3)超音波振動導入回転引上げ法によるIn_xGa_<1-x>Sb結晶成長を行い、偏析現象や超音波振動による溶質供給の可能性を検討した。 (1)常時原料供給できる回転ブリッジマン法を用いて、段階成長法により良質なIn_xGa_<1-x>As単結晶成長させた。 (2)平衡偏析係数が1よりも小さいIn_xGa_<1-x>Sbと1よりも大きいAl_xGa_<1-x>Sb三元混晶半導体バルク単結晶を成長させ、偏析の相違を調べた。In_xGa_<1-x>Sb(x=0.03)単結晶の成長方向のIn組成比は徐々に高くなった。一方、Al_xGa_<1-x>Sb三元混晶半導体のバルク単結晶のAl組成比は成長に伴い増加することがわかった。また、成長に伴い、固液界面形状が不安定となり、マクロステップが形成された。 (3)超音波振動導入を用いてGaSb原料の供給量を制御する新しい方法を考案した。この方法は、GaSb供給原料をカーボン製の外坩堝の底に配置し、小穴を開けたカーボン製の内坩堝をその上に配置する。発振周波数10kHz、発振出力(0-150W可変)の超音波振動子を外坩堝の底に取り付け、超音波振動の出力と導入時間を制御することにより、GaSb融液を内坩堝の底の穴から内坩堝内に輸送する方法である。内坩堝底に配置したGaSbが結晶成長初期段階でほとんど融解しInGaSb原料融液と混合したため原料供給用GaSbが残っておらず、超音波振動によるGaSb原料供給の効果を確認できなかった。今後、坩堝穴径と温度分布の制御が重要な課題である。 (4)In_xGa_<1-x>Sb(x=0.03)の混晶種結晶を用いて、In組成比(x=0.03)とIn組成比(x=0.05)のIn_xGa_<1-x>Sbの結晶成長を行った。In組成比(x=0.03)の結晶で、長さ35mm、最大径15mmの単結晶領域、In組成比(x=0.05)の結晶で、長さ20mm、最大径12mmの単結晶領域が得られた。
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