研究課題/領域番号 |
13875128
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
杉本 諭 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10171175)
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研究分担者 |
手束 展規 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40323076)
籠谷 登志夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40005343)
猪俣 浩一郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90323071)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 希土類-鉄-ボロン / 電磁波吸収体 / 異方性磁界 / 反射損失 / ミリ波 / 整合厚さ / 透磁率 / 希土類-鉄-ポロン / 整合周波数 |
研究概要 |
1.目的 最近の電子情報機器は高速・大容量伝送のため利用電波周波数が高周波側に移行し、ミリ波帯の電波の利用が計画されている。その反面電磁波障害が社会問題となり、この周波数帯域で機能できる電磁波吸収体が望まれている。透磁率の虚部μ_r"は自然共鳴周波数f_rにおいて上昇するため、高い異方性磁界H_Aを持ちミリ波帯にf_rがある永久磁石材料を用いれば、この周波数帯対応の電磁波吸収体となる可能性がある。本研究ではR_2Fe_<14>B化合物を利用してミリ波帯電磁波吸収体を開発することを目的とし、R_2Fe_<14>B化合物の異方性磁界、自然共鳴における複素透磁率、電磁波吸収特性の関係について検討した。本年は次世代無線LANの周波数帯域である20GHz帯に対応できるべくH_Aの比較的低いY_2Fe_<14>B化合物を利用して研究した。 2.方法(Y_<1-x>Sm_x)_2Fe_<14>B組成合金を溶解し均一化処理した。粗粉砕、微粉砕後磁場プレスにより圧粉体を作製し、VSMにより磁気特性を測定して異方性磁界を算出した。微粉末はエポキシ樹脂と混合して樹脂複合体を作製し、ネットワークアナライザにて電磁波吸収特性を測定した。 3.結果(1)(Y_<1-x>Sm_x)_2Fe_<14>B化合物(X=0〜0.20)においてSm置換量xの増加と共に一軸磁気異方性が減少し、x=0.12付近で面内磁気異方性に変化した。また異方性磁界から計算される共鳴周波数はx=0.15のとき20.8GHzと最小となった。(2)充填率80mass%の樹脂複合体において、それぞれ異方性磁界から求められた共鳴周波数付近で磁性損失の増大が確認された。(3)Sm置換量を変えることで15〜60GHzの範囲で電磁波吸収のピークが観察された。特にx=0.10の試料では22GHzにおける電磁波吸収に際し、吸収体厚さがM型フェライト試料に比べて約30%薄くなった。
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